韓国捜査当局、内乱容疑の尹大統領に25日の出頭を要請
韓国の高官犯罪捜査庁(高捜庁)は20日、「非常戒厳」の宣布をめぐり内乱容疑で捜査している尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対し、25日午前10時に出頭するよう求める要請書を送付したと明らかにした。ただ、尹氏は高捜庁が18日の出頭を求めた要請書の受け取りを拒んでおり、今回も拒否する可能性がある。 【写真まとめ】フェンス乗り越え…戒厳令、本会議場に向かう兵士ら 尹氏側の弁護士は、出頭要請への対応も含めた今後の方針について、弁護団が正式に発足した後に明らかにする方針だ。高捜庁は、尹氏が繰り返し出頭を拒否する場合、裁判所に逮捕状を請求することを検討する。 高捜庁は政府から独立した捜査機関。大統領や国会議長、判事、検事ら高官による不正を取り締まるため、進歩系の文在寅(ムン・ジェイン)前政権下で2021年に発足した。今回は検事ら15人が捜査にあたる。ただ、経験が不足しているとして、一部で捜査能力を疑問視する声もある。 尹氏に対する捜査は、複数の捜査機関が競うように進めていたが、高捜庁が18日に検察と協議し、同庁や警察などで構成する合同捜査本部が中心となって担うことで合意した。【ソウル福岡静哉】