「フェンタニルは米国の問題」中国が反論 米中協力の「成果」を強調
【北京=三塚聖平】中国外務省は26日に発表した報道官談話で、トランプ次期米大統領が米国に密輸される麻薬性鎮痛剤フェンタニルの取り締まりが十分でないとして中国に「追加関税に10%を上乗せする」と表明したことに対し、「フェンタニルは米国の問題だ」と反論した。 【写真】昨年9月、ワシントンで、フェンタニルの過剰摂取で死亡した人々の写真を掲げ、米国への流入規制の強化を訴えるデモの参加者 談話は「中国は麻薬対策に関する政策が世界で最も厳格な国の一つだ」と主張。中国は米側とフェンタニルに関する対策を進めており、「目立った成果」を挙げていると訴えた。米側に対し「平等、相互利益、相互尊重」を前提に協力を継続する意向を示した。 談話は、トランプ次期米大統領が中国製品に10%の追加関税を課すと表明したことには直接触れていない。トランプ氏の出方を慎重に見極めようとしているもようだ。