岡山の中3は全国平均を1ポイント以上上回る 背景は…全国学力・学習状況調査結果【岡山・香川】
岡山放送
2024年4月に小学6年生と中学3年生を対象に行われた全国学力・学習状況調査の結果がまとまりました。岡山県では中学校の平均正答率が、調査開始以降初めて全国平均を1ポイント以上上回りました。 教科は国語と算数・数学で、岡山県の平均正答率は、小学校の算数で全国を1.4ポイント下回り、2教科の平均でも1ポイント下回っています。 中学校では、2教科の平均で全国を1ポイント上回りました。全国を1ポイント以上上回るのは調査開始以降初めてです。 一方で、県教育委員会は特に若い世代の教員の研修がまだ十分でないなどとしたうえで、学年を超えて連携した指導ができるよう体制作りを行い、さらなる学力向上につなげたいとしています。 (岡山県教育庁義務教育課 苅田直樹課長) 「自分たちの学校ではどこが苦手なのか、どの層の子がどの問題で困っているのかというのをこの夏休みの研修等の時間の中で各学校が取り組みながら、2学期以降の改善に向けた動きに繋げていくことを期待している」 香川県の平均正答率は、小学校、中学校ともにおおむね全国平均並みという結果になりました。 具体的には、小学校の国語が全国に比べ1ポイント低くなりましたが、算数では1ポイント高くなっています。中学校では国語が1ポイント低くなり、数学は同じでした。 県教委では、「生活習慣や学習環境と学力の関係などについて詳細な分析を行い、適切な学びと協働的な学びの一体的な充実を目指したい」としています。 中学校の平均正答率が全国平均を初めて1ポイント上回った岡山県。過去5回分の結果は、ここ最近ずっと全国平均とほぼ同じで横ばいでしたが、初めて1ポイント上回っています。調査開始以降初めての結果です。 この結果について県教育委員会は29日の会見で、2014年から導入した「授業改革推進チーム」の取り組みの効果が出たのではないかと話していました。 「授業改革推進チーム」は、県内に小学校5チーム、中学校7チームあり、所属する専門的なメンバーが定期的に小中学校に訪問して授業や指導の助言を行うものです。この取り組みによって、子供たちが基礎・基本の部分をしっかりと学べたことが今回の結果の要因と分析しています。 県教委では今後もサポートチームの活動を進め、教員の指導力アップを図り、さらなる学力向上を目指したいとしています。
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