【日本株】「半導体」を製造する工程で欠かせない技術を持った2銘柄! マスク欠陥検査装置の「レーザーテック」やシリコンウエハーで首位の「信越化学工業」に注目
【日本株】「半導体」の製造フローで欠かせない装置を手掛ける注目企業は「レーザーテック」と「信越化学工業」の2銘柄! 【図版】世界ナンバー1製品を複数抱える高収益化学メーカー ●世界シェア100%の検査装置を手掛ける「レーザーテック」や、 シリコンウエハーで世界首位の「信越化学工業」に注目! 今後、株式市場の主役になりそうなのが「半導体」の関連株だ。ひと口に半導体関連といっても幅が広い。半導体を作るための素材(製造に必要な材料や部品)や、装置(素材を加工したり検査したりする機器)を提供しているメーカーも、半導体関連株に含まれる。 いわゆる半導体メーカーでは、あまり強い日本企業はない。しかし、素材や装置に強みを持った企業はいくつもある。その中でも世界シェアが極めて高く、今後の半導体市場のゲームチェンジャーになりうる2銘柄を紹介していこう(※株価などのデータは2024年5月7日時点)。 最初に紹介するのは、最先端向けマスク欠陥検査装置で世界シェア100%のレーザーテック(6920)だ。 レーザーテックは、光応用技術を使ってフォトマスクの欠陥を検査する装置などに強い。特に、最先端半導体の製造に不可欠なEUV(極端紫外線)光源の検査装置は、世界で唯一同社しか持っていない。主要顧客のTSMC、インテル、サムスン電子の3社で売上高全体の約4分の3を占める。 最近では高輝度EUVプラズマ光源の自社開発に成功し、それを搭載した次世代の検査装置を発表。「半導体のさらなる進化を見据えた新製品を着々と打ち出している」(東海東京インテリジェンス・ラボの堤雄吾さん)。また、装置製造の大部分を外部委託する「ファブライト戦略」を採用し、社内のリソースを研究開発に集約することで、非常に高い資本効率を実現している。 続いて紹介するのは、世界ナンバー1製品を複数抱える高収益化学メーカーの信越化学工業(4063)だ。 信越化学工業は電子回路を作る基板となるシリコンウエハーで世界首位。回路を作るために必要な薬剤「フォトレジスト」も強い。また、上下水道のパイプや建築資材などに欠かせない素材である塩ビ(塩化ビニル樹脂)でも世界トップシェア。最近は将来の半導体の需要拡大に対応し、大口径サイズのウエハーの増産を図っている。「需給や市況の変動を見通した長期契約を締結することで、リスクコントロールをしているのが特徴」(丸三証券の宮原秀和さん) 今年4月にはフォトレジストの生産を目的に、56年ぶりとなる国内の新工場建設(群馬県)を発表。顧客からの強い要請に応えたもので、総額830億円を投じ、2026年に完成予定だ。
ザイ編集部
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