スパコン計算速度「富岳」6位 産業向け性能は10期連続トップ
理化学研究所と富士通は19日、共同開発したスーパーコンピューター「富岳」(神戸市)が、スパコンの計算速度を競う世界ランキング「TOP500」で6位になったと発表した。前回は4位だった。米国の新しいスパコンが首位となった。 順位はスパコン関連の国際会議にあわせ、約半年ごとに発表。TOP500は高速計算を長時間安定して実行できる総合的な性能を示す。1位は米ローレンス・リバモア国立研究所の「エル・キャピタン」で、計算速度は毎秒174京2000兆回(京は1兆の1万倍)。6位の富岳は同44京2010兆回だった。 一方、産業利用で重視されるシミュレーション(模擬実験)などの処理性能を測る「HPCG」と、ビッグデータの解析性能などを示す「Graph500」は、富岳が10期連続のトップを維持した。実用的な性能で存在感を示し続けている。 毎秒100京回以上の計算ができる「エクサ級」としてTOP500に登録されたのは、エル・キャピタンが3台目で、1、2台目も米国勢だった。未登録だが中国にも複数あるとされる。