【韓国ドラマ】ロス必至!ナム・ジュヒョク主演『二十五、二十一』時代に夢を奪われた若者たちの成長を描いた青春ストーリーを韓ドラマニアが徹底解説!
筆者の感想:なぜこんなに胸が締め付けられる?きっとそこにはあなたにも身に覚えがある青春が詰まっている…。
ヒットした韓ドラの中で特に人気が高い登場人物は、その役名で記憶されます。韓国では『相続者たち』のキム・タン(イ・ミンホ)、『星から来たあなた』のト・ミンジュン(キム・スヒョン)、『梨泰院クラス』パク・セロイなどの名前がよく挙げられます。 ナム・ジュヒョクが演じた本作の主人公ペク・イジンも、歴代級登場人物の一人にその名を刻みました。筆者にとっては「忘れられない人」になりました。 オープニング映像はアナログ感溢れるレトロな演出。作中にはポケベルや、改めて見ると驚くほど奥行きがあるコンピューター、たまごっちやプリントシール機なども出てきます。多くの人が「眩しかったあの頃」を思い出せるアイテムがいっぱい。 ヒドの愛読漫画「フルハウス」の新巻が出ることで時間の経過が表れているあたりもお洒落だなと感じました。 韓ドラ好き歴20年になろうとしている筆者。実を言うと、これまで「大好きで何度も見てしまう作品」は山ほどありましたが、「見返すことができない作品」は本作が初めてでした。 毎話毎話、おかしくて笑って、感動して泣いて。話が進むごとに胸が締め付けられる切ない痛みに襲われて。ロス期間も圧倒的に過去最長でした。 この記事を書くために2年半の時を経て初めて見返しましたが、やっぱり、すごく、胸が苦しい。そしてまたしても激しいロス(こうなるのが分かってたから見返さなかったのです)。 なぜこんなにも苦しいのか改めて考えてみました。 彼ら5人の物語はみんなが憧れる「おとぎ話」や「シンデレラストーリー」ではなく、残酷なまでに現実的であること。そしてやはり、自分にも似たような経験があるからだと思います。 自分たちを中心に世界が回っているような謎の自信。くだらないことでお腹が痛くなるほど大笑いしたあの日。みんなで見た夕日。キラキラした光景が、今でもふと頭に浮かぶことがあるでしょう。 それと同時に思い出すのは、失敗や挫折。伝えられなかった言葉や伝えたことを後悔している言葉。親や先生に反発したこと。たくさんの苦い経験。 誰もが経験してきた決して美しいだけではない青春時代を、ヒドやイジンたちも生きています。だからこそこんなにも心を揺さぶられるのです。 もうあんな時間を過ごすことはできない恋しさや切なさ。だけどあの頃の思い出があるから今の自分があり、今を生きる糧になっているという誇らしさ。そんな想いがじんわりと余韻として残る作品です。 『二十五、二十一』は2024年10月現在、Netflixで視聴可能です。 ■執筆/JUMIJUMIさん…韓国留学を機に韓国の文化に魅了される。年間50作品以上の韓国ドラマを視聴し、またライターとして情報発信も積極的に行う。ただ作品の内容を説明をするだけでなく、食や生活様式など文化面から掘り下げた解説を得意としている。 構成/サンキュ!編集部
サンキュ!編集部