【オークス】「フローラSで上がり2位以内」なら複回収率122% データで導く穴馬候補3頭
データで見る「穴候補3頭」
今週末の東京メインはオークス(優駿牝馬)。世代の強豪牝馬たちが府中の芝2400mに集結する。第一冠の桜花賞からは800mの距離延長となり、スタミナと操縦性、そして末脚のキレ味も問われる伝統の一戦だ。 【オークス2024 推奨馬】勝率40%、複勝率80%データ該当で死角なし! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) 各所想定オッズを見るに、今年は桜花賞馬のステレンボッシュがやや抜けた人気になるようだが、2番手以下は団子という様相。実に検討のしがいがある。様々な切り口のデータを駆使し、3頭の穴候補を導き出した。
フローラS組は上がりだけ見ろ! アドマイヤベル
まず1頭目はアドマイヤベル。デビューから一貫して中距離路線を歩み、トライアルのフローラSを制した。別路線からの刺客として桜花賞組に挑戦状をたたきつける。 フローラS組が本番で通用するか否か。この見極めには至極単純なポイントがある。過去10年のオークスにおいて、フローラSでの上がりが2位以内だった馬は【1-3-1-7】複勝率41.7%、複回収率122%に対し、同3位以下なら【0-0-0-32】とくっきり分かれているのだ。 毎年、フローラSの週は前年10月以来のAコース使用となる開幕週。インが非常に良好な馬場で競馬が展開される。位置取りを利して粘り込んだ馬はアテにならず、しっかりと末脚を伸ばして権利を取ってきた馬はオークスでも買える。 アドマイヤベルは道中6番手追走から上がり2位の脚で差し切り。名実ともにオークス好走の資格を得た。3走前はのちのダービー馬……になるかもしれないアーバンシック相手に0.4秒差。フリージア賞はスローペースで前を捕まえきれなかっただけ。父スワーヴリチャードがジャパンCを制した舞台で大仕事があっていい。
クイーンC組は距離実績で明暗 クイーンズウォーク
続いて桜花賞8着のクイーンズウォークを挙げる。これが4~5番人気で買えるのか、それとも2番人気まであるのか。ちょっと現状読めていないというのが正直なところだ。「穴じゃないだろ」の指摘はご容赦いただけると嬉しい。 2月東京で行われるクイーンCはオークスを占う意味でひとつ参考になるレース。過去10年でその4着以内馬は【2-3-2-21】複勝率25.0%、複回収率91%で、プラス収支にはならないが水準以上の結果を出している。もうひと声、調べてみよう。 上記のうち、オークスまでに「1800m以上で勝ったことがある馬」に限ると【2-1-2-6】複勝率45.5%、単回収率120%、複回収率200%と急激に信頼度が上がる。なお「1800m以上で勝ったことがない馬」は【0-2-0-15】複勝率11.8%、複回収率21%と低調。クイーンC組は中距離実績の有無で明暗が分かれる。 1800m以上で勝ち鞍があり「中長距離向き」の評価を受けながら、マイルがベストでないのに能力の高さでクイーンCを好走した馬。そんな存在がいてくれれば理想的だ。いた。クイーンズウォークだ。 桜花賞当時の阪神芝外回りは直線で外に出した馬がよく伸びる馬場状態で、逆にインを突いた馬は受難であった。実際、内目を走らされて11着に終わったイフェイオンが次走NHKマイルCで13番人気5着。同週土曜に阪神牝馬Sでイン突き6着だったテンハッピーローズは次走ヴィクトリアマイルで14番人気1着と反転した。クイーンズウォークの8着も内を走ったことに敗因を求められる。樫の女王になるだけの地力は持っている。