日産でまた不正 排ガス検査で改ざん「再発防止進める中で……」陳謝
日産自動車は9日、新車の完成検査時の燃費と排ガス測定で不正があったと発表した。昨年9月に発覚した無資格者による完成車検査に続く不正となり、会見した山内康裕チーフ・コンペティティブ・オフィサー(CCO)は「再発防止に向けた取り組みを進めている中で、このような事案が発見されたことに対し、深くお詫び申し上げる」と陳謝した。
同社によると、不正の内容は、(1)試験環境を逸脱した排ガス・燃費測定試験、(2)測定値を書き換えて検査報告書を作成――の2種類。 不正が行われていたのは九州工場(福岡県苅田町)以外の国内5工場で、それぞれ栃木工場(栃木県上三川町)、追浜工場(神奈川県横須賀市)、日産車体湘南工場(同平塚市)、日産車体九州(福岡県苅田町)、オートワークス京都(京都府宇治市)。 対象となる車種は、(1)の試験環境の逸脱が690台、(2)の書き換えが913台で、重複分を合わせて計1171台になる。 再検証の結果、排ガスの平均値はGT-Rを除く、その他すべての車種で諸元値を担保し、燃費についてもすべての検査対象車種で諸元値を保っているとして、リコールの必要はないとしている。