刑務所で6人死亡、拷問か イスラエル、遺体に殴打痕
【ラマラ共同】ヨルダン川西岸の人権団体「パレスチナ囚人クラブ」は13日、イスラム組織ハマスとイスラエル軍の戦闘開始後、イスラエルの刑務所で拘束中のパレスチナ人計6人が死亡したと発表した。一部の遺体には殴打の痕があったとし、戦闘の発端となったハマスによるイスラエル奇襲への報復として、囚人に対する拷問の疑いが増えていると非難した。 【写真】歴史が生んだ「世紀の難問」…イスラエル、パレスチナの争いはなぜ始まった 基礎から解説
同団体によると6人のうちアブドルラフマン・マレイさん(33)は11月13日に死亡した。10日後に国境なき医師団(MSF)などの医療チームの立ち会いで解剖すると、胸部などに殴打された痕が見つかった。適切な医療を受けられないとの情報もあるという。西岸ラマラで記者会見した兄イブラヒムさん(36)は「国際社会がきちんと監視してほしい」と訴えた。 同団体はパレスチナ自治区ガザで戦闘が始まった10月7日以降、イスラエルが占領する西岸や東エルサレムで4千人以上が拘束されたと発表した。2870人が司法手続きなしに無期限拘束される「行政拘禁」下に置かれたと強調した。