巨人V9の頭脳と称された森祇晶 指導者でさらに輝いた…西武率い2度の3年連続日本一
創立90周年を迎えた巨人。巨人での出場試合が多い野手、投手を中心に記録にも記憶にも残る歴代の「偉人」を紹介します。第13回は森祇晶。 * * * 森祇晶(昌彦)はV9の頭脳と称された。 1937年1月9日、岐阜県で生まれ、岐阜高から1954年11月にテスト入団した。2年目の56年から出場を増やし、正捕手・藤尾茂が中堅にコンバートされてから水原円裕(茂)監督に守備力を評価され、正捕手に。川上哲治監督もインサイドワークを買い、次々と補強されるライバル捕手たちにレギュラーを譲らずV9を支えた。 V3を達成した67年は、日本シリーズ第3戦で本塁打を放つなど打撃でも活躍してシリーズMVPを獲得。74年限りで長嶋茂雄、黒江透修とともに引退、退団した。 指導者になってからも輝かしい実績を積み上げた。ヤクルト、西武のコーチを経て86年に西武の監督に就任すると、広島、王政権の巨人、中日を倒して3年連続日本一を達成。さらに90年に藤田巨人に4連勝した後、広島、野村ヤクルトを倒して再び3年連続日本一となった。93年、ヤクルトに敗れたが、日本シリーズ20連勝(現役で11度、コーチで3度、監督で6度)という快挙を成し遂げた。 94年にパ・リーグ初の5連覇を果たしたが、長嶋巨人に敗れて勇退。2001~02年は横浜の監督を務め、05年に野球殿堂入りした。
報知新聞社