44歳ヒルの投球術を侍ジャパン井端監督も絶賛「スピードボールはないが…」 日本打線を4回1安打ピッチング【プレミア12】
「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」は21日にスーパーラウンド(東京ドーム)が行われ、日本は米国に9-1と勝利。小園海斗の2本塁打など一発攻勢で大事な初戦をものにしたが注目を集めたのは、米国のベテラン投手だった。 【動画】韓国を絶望させた豪快弾!左中間スタンドへ運んだ森下翔太の2ランアーチを見る 序盤は投手戦。日本チームの先発、高橋宏斗が初回に3者連続三振スタートと最高のスタートを切る中、相手先発左腕のリチャード・ヒルも存在感を示した。 変則サイドのヒルは打者によって微妙に腕の位置を変えるなど、打者に的を絞らせない。 初回は味方のミスで一死一、二塁のピンチを迎えるも森下翔太を142キロ直球で三邪飛、続く栗原陵矢を一ゴロに打ち取り、点を与えず。2回も源田壮亮、佐野恵太をカーブで連続三振に打ち取る快投を見せる。 3回も坂倉将吾、桑原将志が連続三振を喫するなど三者凡退に封じ込められる。続く4回も辰己涼介をニゴロ、森下を一邪飛、栗原をニゴロとしっかりと抑え、4回を投げ1安打無失点、5奪三振で降板した。 先発の高橋宏斗が150キロ超えのスピードボールと変化球の落差で封じ込める中、ヒルは遅いカーブを効果的に使い、打たせて取るピッチングで対照的な投げ合いともなった。 ヒルはカブス、レッドソックス、ドジャースなどメジャー13球団を渡り歩いた球界最年長投手。22歳の高橋とMLB最年長投手の投手のヒルが44歳と年齢差も話題を呼ぶ中、侍ジャパンの井端弘和監督も試合後の会見で「スピードボールはないが球持ちが良く、ベース付近に強いボールが来ていた。落差の大きいカーブにアジャストできなかった。素晴らしいピッチャーだった」とキャリアを感じさせるピッチングに脱帽の様子を見せていた。 米国チームはヒル降板後、後続が崩れ、大量失点を招いたが、ともに決勝まで進んで再戦となれば再びベテラン左腕が出てくる可能性もあるだけに要注目の存在となりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]