【菊花賞・サイン馬券】あまりにも目立ちすぎるサイン馬には過信禁物? 「出走取り消し型サイン」にも要注意
[GⅠ菊花賞=2024年10月20日(日曜)3歳、京都競馬場・芝外3000メートル] 今年のクラシック最終戦となる菊花賞。サイン馬券的にはまず「ギンギラギン」に強調している〝サイン馬〟に目が行ってしまう。 レース当日の京都競馬場には、先のパリ五輪で金メダル連覇の偉業を成し遂げた柔道66キロ級の阿部一二三(8月9日生まれ、パーク24所属)が来場。菊花賞の正賞は「内閣総理大臣賞、朝日新聞社賞、日本馬主協会連合会会長賞」ということで、就任したばかりの石破茂首相(2月4日生まれ)も意識する。 この時点で4枠8番ウエストナウが、まるでトランプのババ抜きで一枚飛び出しているかのような〝ギラギラ状態〟に。というのも、ウエストナウの馬名の由来は、そのまんま「西+今」で、阿部一二三の所属するパーク24の社長は「カフェ」の冠で知られる西川光一氏。鞍上の西村淳は阿部一二三と同じ兵庫出身だし、日本馬主協会連合会会長はウエスタンファームの西川賢氏…と、とにかく「西(24)」が続出している。 もっといえばウエストナウのオーナーは「アート引越センター」の寺田寿男氏。同社の電話番号は「荷造りご無用~0123」(阿部一二三)であり、同社のかつてのイメージキャラクターは先日亡くなった大山のぶ代さんが声優を務めた「ドラえもん」だった。西遊記の猪「八」戒役としても知られる、俳優の西田敏行さんの訃報もあったばかりだ。
本丸は「さりげない」サイン?
とはいえ、あまりにも目立ちすぎているサインというのは、疑ってかかるべきではないのか。当欄では別角度から「さりげなく」ほのめかしているサインをご紹介したい。 今年のクラシックで注目したいのが、皐月賞でダノンデサイルが、ダービーではメイショウタバルが出走取り消しとなり、ともに17頭で争われたという点。同一年の春2冠が18頭未満だったのは、中央競馬の長い歴史のなかでも皐月賞16頭、ダービー17頭で争われた2021年以来、2度目のことだった。 ではその21年のクラシックはどうだったのか。皐月賞を制したエフフォーリア(横山武)がダービーでは僅差の2着に敗れ、菊花賞はタイトルホルダー(横山武)が制した。横山武が1→2→1着した年だ。それを今年に当てはめれば、皐月賞をジャスティンミラノで制し、ダービーでは2着だった戸崎圭が違う馬(ヘデントール)で1→2→1着となるのだろうか。気になるのはヘデントールが8枠16番ということ。皐月賞のダノンデサイル、ダービーのメイショウタバルがともに8枠16番で、これが「出走取り消し型サイン」となって、へデントールの勝利を後押ししてもおかしくない。 21年の菊花賞馬タイトルホルダーを再現するならば、弥生賞馬で皐月賞2着→ダービー→セントライト記念→菊花賞という戦歴がまるかぶりの5枠9番のコスモキュランダか。菊花賞は伝統的に「菊」の漢字の中に含まれる「米」や、米を分解した「八十八」を意識する必要があるレース(1992年ライスシャワーなど)で、5枠10番メイショウタバルとの馬名1文字目を右から読んだ「コメ」並びは、さりげなく不気味な印象を放っている。
東スポ競馬編集部