筑波大が「野球・ソフトボール室内練習場」整備へ 民間企業が運営
最先端のスポーツ科学生かし運動分析とコーチング提供
筑波大学(茨城県つくば市天王台、永田恭介学長)は民間資金を活用し、大学構内に新たに「野球・ソフトボール室内練習場」を整備する。関彰商事(本社筑西市・つくば市、関正樹社長)が費用を負担して施設を整備し完成後は同大が所有する。来年9月のオープンから2041年3月まで15年間は関彰商事が施設を管理運営し、事業収入を得て、整備費用などを回収する。 投球や打撃の動作や弾道などを測定し分析する最新の機器を備える。野球の動作分析とコーチングを研究する同大の川村卓体育系教授の知見を生かして、様々な選手に最新のスポーツ科学を基にした運動分析やコーチングを提供するのが特徴となる。平日昼間は大学の授業や硬式野球部の活動で使用し、平日夜間と休日は、一般向けにスクールや運動分析プログラムの提供などをする。 大学構内の野球場北側に新設する。10月に着工、来年9月1日の開設を目指す。 室内練習場の敷地の広さは約3200平方メートル、施設は1階建て鉄骨造、延べ床面積約1700平方メートル。内部はトレーニングエリア、打撃エリアとブルペン、ウエイトトレーニングエリアなどがあり、打撃レーン3カ所、ブルペン2カ所、フリーのトレーニングエリアなどで構成される。エリア間は用途に合わせ、可動式の間仕切りで仕切って利用することもできる。 各エリアに最新の測定機器を備え、質の高いトレーニングができるほか、それぞれのエリアでパーソナル指導を行ったり、個人練習やスクールの運営などを実施する計画だ。 同大にはこれまで野球・ソフトボールの屋内練習場がなく雨の日は練習できなかったことなどから、大学資産の有効活用を目的に同大が昨年12月、公募を実施し事業者を選定した。一方、関彰商事は昨年、スポーツアナリティクス事業を立ち上げた。(鈴木宏子)