住民手本に上達を 新野小学校 雪祭りへ横笛の練習【長野県阿南町】
長野県阿南町新野の新野小学校で16日、来年1月に伊豆神社などで執り行われる「新野の雪祭り」(国重要無形民俗文化財)に向けた横笛の練習があった。3~6年生の児童12人と阿南第二中学校の生徒15人が参加。地区内の祭りの継承に取り組む地域住民の指導を受けて音を出し、上達を目指した。 祭りの担い手の高齢化や減少が進む中、子どもたちの祭りへの関心を高め、積極的な参加を促す機会に―と、毎年本番直前に行っている。本年度から新野小と阿南第二中が小中一貫教育校になったことから、中学生も練習に加わった。住民による芸能教室も含めて年内に計4回、練習の機会を設ける。 2回目の練習となったこの日は、伊豆神社と諏訪神社を行き来する「お下り」、「お上り」の行列時に吹く曲を復習。住民有志でつくる「花の木なかよし会」のメンバーの指導を受けて繰り返し音を出し、体に覚え込ませていった。 慣れた様子で笛を吹いていた阿南二中3年の生徒(15)は「指使いが分かると楽しく吹くことができる」と語り、「今年は受験で参加できないので後輩たちに頑張ってほしい」と一緒に練習する仲間にエールを送った。 指導者の1人、下平洸弥さん(27)は小学1年のころから祭りに参加し続けている。児童生徒に手本を見せ、「子どもがいないとできない舞もある。多くの子に参加してほしい」と期待した。 小中学生は「お下り」、「お上り」の行列で笛を吹くほか、希望者は伊豆神社で行われる「広庭の祭事」にも参加する。