グーグル、GmailやGoogle Docsに「Gemini 1.5 Pro」を統合
グーグルは6月24日、同社のオフィススイーツ「Google Workspace」ユーザーを対象に「Gmail」「ドキュメント」「スプレッドシート」「スライド」「ドライブ」のサイドパネルで「Gemini AI」が利用可能になることを発表した。 【もっと写真を見る】
グーグルは6月24日(現地時間)、同社のオフィススイーツ「Google Workspace」ユーザーを対象に「Gmail」「ドキュメント」「スプレッドシート」「スライド」「ドライブ」のサイドパネルで「Gemini AI」が利用可能になることを発表した。 最新の「Gemini 1.5 Pro」を使用 Gmailのサイドパネルには巨大なコンテキストウィンドウを持つグーグル最新の大規模言語モデル「Gemini 1.5 Pro」を使用したチャットウィンドウが表示され、アプリケーションやタブを切り替えることなく、メールコンテンツの要約、分析、返信の生成といった作業が可能になる。 チャットウィンドウには「会話を要約」「下書きを作成」など、あらかじめ用意されたプロンプトが用意されているほか、「前回のマーケティングイベントにいくら使いましたか」、「次のチームミーティングはいつですか」など、Geminiに受信トレイを検索してもらうこともできる。 さらに、AndroidおよびiOSのGmailアプリでもGeminiを使用可能。ウェブ版と同様にメールのスレッドを分析し、主要なハイライトを要約したビューを見ることができる。 Gmail以外のアプリでも活用できる Gmail以外のアプリでもサイドバーにGeminiが表示される。「ドキュメント」では、Geminiを使用したコンテンツの作成と改良、情報の要約、ブレーンストーミング、他のファイルを基にしたコンテンツの作成といった作業ができる。 「スプレッドシート」では、データの追跡と整理、テーブルの作成、数式の生成、特定のタスクの実行方法についての説明といった用途が想定されている。 「スライド」では、新規スライドの生成、カスタム画像の作成、プレゼンテーションの要約などが可能になる。 「ドライブ」では、1つまたは複数の文書の要約、プロジェクトに関する簡単な事実の取得、特定のトピックに関する詳細な調査を行うことができる。 利用条件には注意が必要 利用条件は少し複雑だ。まず、法人ユーザーの場合はGoogle Workspaceのいずれかのプランに加入する必要がある。 さらに、Workspaceの他に月額2260円の「Gemini Business」、3400円の「Gemini Enterprise」アドオンが必要となる。 教育関係者は「Gemini Education」「Gemini Education Premium」でも利用可能。 また、一般向けには月額1300円の「Google One AI Premium」が用意されている。 Google Workspaceに新機能が追加される際、管理者は新機能の導入方法を「即時リリース(Rapid Release)」と「スケジュールされたリリース(Scheduled Release)」から選択できる。 即時リリースの場合6月24日から。スケジュールされたリリースの場合は7月8日より段階的に展開される。なお、Gmailモバイルアプリは即時リリースに準じる。 文● 田口和裕