髪のクセや膨らみには、縮毛矯正とストレートパーマのどちらが正解?メリット&デメリットから見える40代50代に合う施術の見極め方
まとめ髪をしたい人はストレートパーマのほうがおすすめ!
寺尾さん:それぞれのメリットをまとめると、縮毛矯正は、髪を直毛に近い状態にするので湿度や汗などの外的要因の影響を受けないのが特徴です。さらに髪にツヤ感も出ます。一方、ストレートパーマはクセをナチュラルにとるものなので、髪のニュアンスは残しやすい。レイヤーが入った動きのあるスタイルやふんわり感を残したい方、あと、まとめ髪でニュアンス感を出したい人にはとても向いています。
\モデルさんで比べてみました/ BEFORE
\ストレートパーマの仕上がりはこんな感じ/ クセは落ち着いていますが、根元の立ち上がりや毛先の自然な毛流れが残るので、ふんわりとした印象。ブローをプラスすれば、軽やかさも足されます。 \縮毛矯正の仕上がりはこんな感じ/ 髪の厚みもとれるので膨らみも落ち着きます。ボブやワンレングススタイルにはとても良さそうな印象です。オイルなどをプラスすれば、つややかストレートを楽しめます。
縮毛かストパか。見極めは3ヵ月後の髪型をイメージすること
――お話を伺うと、髪型によって選ぶ施術を変えた方が良さそうなことはわかりました。そのほかにベストな施術を見極める基準や注意点はありますか? 寺尾さん:縮毛矯正をかけた部分は、基本的にずっと直毛のままなので、その後、スタイルチェンジで真逆のデザインをしたいと思ってもなかなか難しいんです。 ――縮毛矯正をかけると、その後、ふんわりパーマをかけたり、レイヤーの無造作系スタイルはできないということでしょうか? 寺尾さん:薬剤の進化により、絶対に無理! とは言い切れませんが、ほぼ無理です。また、髪も老化しますから、強引な施術はダメージを加速させるので僕はおすすめしません。大事なことのひとつとして、次の髪型のイメージを持つとよいですね。ストレートボブを継続するなら問題ないと思いますが、スタイルチェンジも視野に入れながらトライしないと、結果的に数カ月後にストレスに感じるケースも少なくない印象です。 ――私、ミニボブのときに縮毛矯正をし、その後、ゆるふわヘアにしたくて髪を伸ばしたのですが、まったく動きがでなくて悲しかった思い出があります。かなり強いくせ毛なのに髪のゆらぎが全然でなくて。あれはショックでした……。 寺尾さん:ただ、縮毛矯正の髪はヘアアイロンでニュアンスをつけるのは可能です。日常的にヘアアイロンを使う方なら、その日の気分でスタイリングチェンジも問題なく行えますよ。 ――そうなのですね! ちなみに縮毛矯正の髪は、その後の白髪染めやデザインにも影響するのでしょうか? 寺尾さん:例えば“脱白髪染め”と呼ばれるハイライトはしにくくなります。強引に行うと髪が切れたり、急激に乾燥して広がりの原因になります。 ――知りませんでした(汗)。伺ってよかった……。 寺尾さん:縮毛矯正やストレートパーマをするときは、どちらの施術が現実的なのか、きちんと美容師さんに相談しながら決めると成功しやすくなります。また、縮毛矯正をする場合は、その後に生えてきた根元の地毛のクセが目立ちやすいため、4ヵ月を目途にかけ直す方が多いんです。ストレートパーマは、熱処理が穏やかなためクセ戻りはしやすい、ということを理解しておくといいですね。 ――目の前のうねり毛だけにフォーカスしないで、したい髪型やライフスタイルに合わせた施術を選ぶとよいのですね。勉強になります! ありがとうございました。 撮影/古谷利幸 取材・文/小澤佐知子 構成/國見香
小澤 佐知子