人気のトヨタ86/スバルBRZ、中古でいくらから買える? いくらあれば大丈夫? 【モーターファンおすすめ中古車】 2024年12月版
いつまでもクルマ好きの憧れ、スポーツカー。新車では手が届かなくても、中古車なら狙える走りの楽しいクルマは意外と少なくありません。なかでもマンガやアニメなども手伝って人気が高いのがトヨタ 86と兄弟車のスバル BRZ。そこで今回の【モーターファンおすすめ中古車】では、トヨタ86/スバルBRZの中古車市場動向と、中古車購入時の留意点をまとめてみました。(2024年12月版) トヨタ 86/スバル BRZは、前置きエンジンと後輪駆動によるバランスの良いハンドリング、水平対向エンジン(ボクサーエンジン)による低重心で優れたコーナリング性能、軽量・低重心設計による優れた運動性能、スポーティなシフトフィールを提供するマニュアルトランスミッション、シャープで精度の高いステアリングレスポンスを実現する高いハンドリング性能、低く構えたスポーティな外観と機能的な内装デザインなどにより、2012年の誕生以来、多くのカーエンスージアストに愛されています。現行型は2021年に登場した2代目となるZN8型で、トヨタではGR86という車名に改められています。それでは、2024年12月現在の中古車市場では、いくらぐらいで購入できるのでしょうか? 初代モデルはコミコミ85万円ぐらいからスタート、限定車はやっぱり高値… 2012年に登場した初代トヨタ 86/スバル BRZは、前置きエンジンと後輪駆動のFRレイアウトによりバランスの良いハンドリングを実現し、2.0Lのボクサーエンジンと軽量・低重心の車体、および6速マニュアルトランスミッションの組み合わせでスポーティなドライビング体験を提供しています。長所としては、低重心と軽量ボディによる優れたハンドリング性能、マニュアルトランスミッションとFRレイアウトによる高い運転の楽しさ、そして若者に人気のスポーティで魅力的なデザインが挙げられます。一方、短所としては、弊メディアがオーナーに実施している『モーターファン アンケート』に寄せられた声によれば、2.0L自然吸気エンジンのパワーがやや不足していると感じること、競合車と比較して内装の質感が劣ること、そしてボクサーエンジン特有の振動や騒音が気になる場合があることが挙げられています。 この初代モデルは現在、中古車市場では以下のような価格帯となっています。 トヨタ 86 ZN6型:85万円~360万円(平均価格:222.5万円) スバル BRZ ZC6型:75万円~361万円(平均価格:218万円) *価格はいずれも支払総額。限定車除くカタログモデルのみ集計。 (参考/新車時車両価格/2019年10月時点) トヨタ 86 ZN6型:267.19万円~506万円(平均価格:386.6万円) スバル RRZ ZC6型:247.5万円~365.75万円(平均価格:306.6万円) 探せば100万円以下の個体が存在しますが、中古車の平均価格は86で222.5万円、BRZで218万円。当時の新車価格の60%弱程度と比較的高めのようです。ちなみに限定車や有名ショップのカスタムカーやデモカーはやはりプレミア価格となっている物が多く、物によっては600万円をオーバーしています。 詳細スペック:トヨタ 86 G 全長×全幅×全高(mm)=4240×1775×1300 ホイールベース(mm)=2570 エンジン:2.0l 水平対向4気筒DOHC 駆動:FR 最高出力:200ps(147kW)/7000rpm 最大トルク:20.9kgm(205Nm)/6400~6600rpm 使用燃料:無鉛プレミアムガソリン トランスミッション:6MT 車重(kg):1210 新車価格:241万円 ※2012年発売当時のスペック 参考までに現行モデルは中古車市場でいくら? 2021年登場の2代目トヨタ GR86 / スバル BRZは、2.4Lのボクサーエンジンにより初代よりもパワーが向上し、強化されたシャシーでさらに安定した走行が可能となり、アップデートされたインフォテインメントシステムと安全装備を搭載した先進的なテクノロジーが特徴であり、長所としては、2.4Lエンジンによるパワーとトルクの増加で加速性能が向上し、強化されたシャシーとサスペンションにより優れたハンドリングを実現し、最新のインフォテインメントシステムと安全技術で快適性と安全性が向上している一方で、短所としては、弊メディアがオーナーに実施している『モーターファン アンケート』に寄せられた声によれば、2.4Lエンジンは燃費が劣る可能性があり、ターボチャージャー付きエンジンと比較すると依然としてパワー不足と感じるという点が挙げられています。 この2代目モデルは現在、中古車市場では以下のような価格帯となっています。 トヨタ GR86 ZN8型:248万円~430万円(平均価格:339万円) スバル BRZ ZD8型:222万円~440万円(平均価格:331万円) *価格はいずれも支払総額。限定車除くカタログモデルのみ集計。 (参考/新車価格/2024年7月現在) トヨタ GR86 ZN8型:291.6万円~357.4万円(平均価格:324.5万円) スバル BRZ ZD8型:348,7万円~381.7万円(平均価格:365.2万円) 限定車は初代同様にプレミア価格が付いていますが、いち早く手にしたいという顧客に向けてか、カタログモデルにもプレミアが付与されていると思われる価格のものが存在しています。中古車価格はほぼ新車価格と変わらないと言えます。まだ中古車は早いということでしょう。 詳細スペック:トヨタ GR86 RZ 全長×全幅×全高(mm)=4265×1775×1310(アンテナ含む) ホイールベース(mm)=2575 エンジン:2.4l 水平対向4気筒DOHC 駆動:FR 最高出力:235ps(173kW)/7000rpm 最大トルク:25.5kgm(250Nm)/3700rpm 使用燃料:無鉛プレミアムガソリン トランスミッション:6MT 車重(kg):1270 新車価格:347.6万円 初代86/BRZの購入、こんなところに注意したい さて、初代トヨタ 86/スバル BRZの中古車を購入する際は、特有の問題や注意点を把握しておくことが重要です。弊メディアがオーナーに対して実施した『モーターファン オーナーアンケート』などに寄せられた声からまとめると、特に注意したい点は以下のようになります。 1. オイル漏れとオイル消費 初代86/BRZにはオイル漏れの問題が報告されている場合があります。エンジン周辺、特にオイルフィルターやバルブカバーのまわりにオイルの漏れ跡がないか確認しましょう。特に最初期のA型と分類されるモデルは要警戒とされています。また、水平対向エンジンは基本的にオイル消費が多い傾向にあるため、定期的なオイルチェックとオイル交換が適切に行なわれていたか確認しましょう。 2. エンジンのノッキング 初代86/BRZでは、特に高回転域でのエンジンノッキング(異常燃焼)が報告されています。試乗時にエンジンの音を注意深く聞き、異常なノイズがないか確認しておきましょう。ただしこれはノッキングではなく、後述のインジェクターの汚れが原因の場合があるようです。 3. インジェクターと燃料システムの問題 直噴エンジンは、燃料インジェクターの汚れによる詰まりで調子が悪くなることがあります。エンジンのスムーズな動作とアイドリングの状態を確認しましょう。汚れによる詰まりでノッキングのような異音を発するという報告もあります。 4. ECUのアップデート エンジンコントロールユニット(ECU)のソフトウェアは何度かアップデートされています。最新のバージョンにアップデートされているか確認しましょう。これにより、エンジン性能や燃費の向上が期待できます。 このほかスポーツカーにありがちな共通のチェックポイントとして、クラッチの摩耗、サスペンションブッシュの摩耗、エキゾーストマニホールドのクラックや排気漏れなどをチェックしておきましょう。尚、これらのチェックポイントは2代目モデルでも同様です。 特にスポーツカーの場合は、信頼できるメカニックやクルマのメカニズムをよく知っている方に依頼し、詳細な検査を行なってもらうこともおすすめしますが、TOYOTA認定中古車など、ディーラー中古車から探すのも面倒のない方法でしょう。 あこがれのスポーツカー、トヨタ86/スバルBRZを人生で一度は楽しんでみたいものですね。
MotorFan編集部