年収400万円・子ども一人の家族でアルファードを購入するのは「見栄っ張り」でしょうか? 一括購入できる資金は十分にあるのですが…
アルファードは、トヨタが販売しているミニバンです。車内が広く乗り心地がよいことから、ファミリー層から人気があります。 アルファードは高級ミニバンなので、相応の購入費用を用意する必要があります。また、購入後の維持費を加味したうえで購入すべきか判断しましょう。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
アルファードの購入は維持費も考慮すべき
アルファードは「ミドルモデル」と「エグゼクティブモデル」があり、車両価格は540万~872万円と差があります。今回の相談者は年収400万円でありながらも一括購入できる資金を有しているため、健全な家計を営めていると考えられます。 しかし、車を購入したあとはさまざまな維持費が発生します。ガソリン代や駐車場代をはじめ、保険料や車検代も考慮しなければなりません。 なお、ソニー損保株式会社(東京都大田区)の「2023年 全国カーライフ実態調査」(調査期間:2023年6月、調査対象:自家用車を所有し月に1回以上車を運転する18~59歳の男女1000名)によると、車の維持費の平均は1万3500円でした(1ヶ月あたり)。単純計算で年間16万2000円の維持費が発生するため、決して軽いコストとはいえません。 今回の相談者は3人暮らしですから、アルファードにこだわる必要はなさそうです。当面の間は、本体価格と維持コストを節約できる軽自動車でも事足りるでしょう。本当にアルファードを購入すべきかどうか、慎重に判断する必要がありそうです。
見栄も大事? 車選びのポイントとは
見栄は、資産形成を阻む要因の一つです。確かにアルファードは乗り心地がよく快適性が高いミニバンなので、保有すれば生活の満足度が向上する可能性は高いでしょう。 しかし、アルファードを購入する理由が「周りからよく見られたいから」「同期でアルファードを持っている人がいるから」という見栄に起因するものであれば、購入を再検討したほうがよいでしょう。 見栄による支出は、キリがありません。車だけにとどまらず、さまざまな場面で見栄に起因する支出を行っていると、あっという間に貯蓄が底をつき、赤字家計になってしまいます。 そのため、「家族で移動するときに車があると便利」という理由で車の購入を検討している場合、アルファードにこだわる必要はありません。軽自動車や小型車でも事足りるのであれば、本体価格と維持コストが安い車両を購入したほうが合理的です。 住んでいる地域や車を運転する頻度によっては、車を購入せずにレンタカーやカーシェアで代用するという選択肢もあります。家族で移動する機会に備えて、必ずしも車を購入する必要はありません。 今回の相談者は一括購入できる資金があるとはいえ、安いモデルのアルファードでも車両を購入するだけで540万円の出費が発生します。年収400万円の方にとって、決して軽く出せる金額ではないでしょう。 また、購入後に維持費が発生することを見越して家計に悪影響が出ないか検討する必要があります。毎月1万3500円程度の出費が増えることで家計に悪影響が出るようであれば、購入すべきか慎重に判断すべきでしょう。 ただし、車が趣味で「アルファードに乗るのが夢だった」ということであれば、購入しても問題ありません。自分の趣味を楽しむうえで有意義な支出になるのであれば、多少高くついたとしても納得できるでしょう。
まとめ
アルファードは、車内空間の広さと高出力エンジンを搭載している高級ミニバンです。保有していることで、一定のステータスを得られるでしょう。 しかし、本体価格と維持費を考えると、見栄だけで購入すべきではありません。資産状況や家計状況に与える影響を加味し、「本当にアルファードじゃなければダメなのか」を冷静に考えましょう。 出典 トヨタ自動車株式会社 トヨタのクルマ アルファード ソニー損害保険株式会社 2023年 全国カーライフ実態調査 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部