センバツ高校野球 常葉大菊川、春の便り 10年ぶり5回目選出(その2止) /静岡
◇投打ともに勝負強さ増し 常葉大菊川は昨夏の県大会で優勝候補と評されたが、新型コロナの感染拡大もあり4回戦で敗退した。この悔しさをバネに、昨秋は快進撃を見せた。 立役者は1年生左腕の久保綾哉だ。秋季県大会では準々決勝以降の3試合を無失点に抑え、15年ぶりの優勝に貢献した。迎えた東海大会。久保は津商(三重)との初戦で4失点しつつも要所を締め完投すると、続く準決勝では加藤学園の強力打線を完封し「自信がついた」とうなずいた。 その久保と、エースナンバーを背負った2年生右腕の福住柚稀を、強肩捕手の鈴木叶(2年)がリードする。 鈴木叶は秋季大会の全試合で4番に座り、4割超えの打率で打線を引っ張った。一方で東海大会では大黒柱に当たりが出ないなか、3番の岩崎匠悟(2年)が準決勝で先制本塁打を放つなど、前後の打者たちがカバーして勝ち上がってきた。 投打とも勝負強さが増したシーズンだったが、東海大会決勝は東邦(愛知)の好投手・宮国凌空(りく)(2年)に2得点に封じられた。2007年選抜で捕手として優勝を経験した石岡諒哉監督(33)は「経験豊かな全国の投手に打ち勝つため、打撃を基礎から見直したい」と気合を入れ直していた。