【大学合格者ランキング】〈早稲田大〉首都圏の一貫校が多数上位に 東京、神奈川の公立校も
社会全体がコロナ禍から脱しつつあり、日常が戻る中、2024年度入試で合格実績を伸ばしたのはどんな高校でしょうか。様々な大学および大学群の合格者数を出身高校でランキング化し、傾向と特徴を紹介していきます。大学通信の雫純平氏(情報調査・編集部)が解説します。(特に断りのない限り、本ランキングの合格者数は、併願可能な私立大で複数の学部・入試方式での合格者を重複して数える「延べ合格者数」を採用しています) 2024年【大学合格者ランキング表】〈早稲田大〉はこちらから
難関国立大との併願しやすさが人気
今回は早稲田大の合格者を出した高校を紹介したい。 早稲田大の一般選抜志願者数は、2021年度に1972年度以来の10万人割れとなって以降も減少が続いている。2024年度は8万9420人となり、ついに9万人を切った。とは言え、決して早稲田大の人気が下がっているわけでもないし、合格しやすくなっているわけでもない。大学入学共通テストと独自の記述試験問題を組み合わせた国公立大型の入試方式を21年度から順次導入していることから、私立大専願者は受験すること自体が難しくなっているのだ。その半面、難関国立大の入試とは親和性が強く、東京大や京都大などを第1志望とする受験生の併願先として選ばれやすくなっている。 では、早稲田大の合格者数ランキングを見ていこう。なお、このランキングは一般選抜のみ(共通テスト利用を含む)のもので、学校推薦型選抜や総合型選抜などの合格者を含まないものだ。 10位は栄東(埼玉)で139人。早稲田大のランキングでは浦和・県立を上回り、埼玉のトップに定着しつつある。特に人間科学部は27人、スポーツ科学部は21人で、所沢キャンパスで学ぶ両学部についてはトップの合格者数となっている。 9位は横浜翠嵐(神奈川)で140人。神奈川県から学力向上進学重点校に指定されており、県内各地から優秀な生徒が集まっている。 8位は早稲田(東京)で144人。繰り返しになるが、これは推薦枠を使わずに一般選抜で合格した人数だ。早稲田キャンパス及び戸山キャンパスの近隣に校舎を構える系属校でありながら全員が早稲田大進学を目指すわけではなく、推薦枠は50%程度。東京大や各医学部など、別の難関大へ進学する生徒も珍しくない。 7位は麻布(東京)で147人、6位は市川(千葉)で156人と、中高一貫の名門私立校が続く。