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（ブルームバーグ）： 食品メーカー最大手、スイスのネスレは17日、通期の売上高と利益の見通しを下方修正した。値上げを背景に消費者が同社のブランド製品を敬遠しており、市場シェアの回復に苦戦している。

コーヒーブランド「ネスカフェ」やペットフードブランド「ピュリナ」を展開する同社は発表資料で、2024年のオーガニックベース（買収・売却や為替変動の影響除く）の売上高が約２％増になると予想し、少なくとも３％増との従来見通しから引き下げた。１－９月の売上高は２％増だった。

新たに最高経営責任者（ＣＥＯ）に就任したローラン・フレイシェ氏は「消費者の需要はここ数カ月、弱まっており、需要を巡る環境は依然として軟調に推移すると予想している」と述べた。北米のオーガニックベースの売上高が最も弱く、0.3％減だった。

ネスレは８月、ヘルスケア企業の元トップで社外からネスレＣＥＯに就任したマーク・シュナイダー氏の退任を突如発表。ネスレ社内でマーケティングや販売などの業務に重点的に取り組み、同社幹部まで上り詰めたフレイシェ氏が９月からＣＥＯを引き継いだ。

フレイシェ氏は投資家の信頼回復に努めている。17日には意思決定の迅速化に向け執行委員会の縮小や地域区分の削減など一連の組織変更を発表した。デジタル化や持続可能性の推進を主導する幹部は執行委員会には参加しないが、ＣＥＯ直属となる。

ネスレはまた、基調的な１株利益と利益率の通期目標を引き下げた。基調的トレーディング営業利益率は昨年の17.3％からの小幅改善ではなく約17％になると予想した。

原題：Nestle Cuts Full-Year Guidance Weeks After Naming New CEO (1)（抜粋）

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