老後資金「2000万円」を貯めるまでに何年かかる?達成しているのはどの年代が多い?
定年退職後の夫婦世帯で年金以外の収入がない場合、老後の生活費が2000万円不足するという、いわゆる「老後2000万円問題」。 老後をお金の心配なく過ごすために、具体的にどれぐらいの金額を貯めていけばいいのかの目安が知りたい方もいるでしょう。 そこで今回は、不足する2000万円を貯めるために必要な年数と、達成している人が多い年代を各平均額から割り出してみました。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
2000万円を達成するまでに必要な年数は?
2000万円を貯めるまでに必要な年数は、毎年の貯金額と現在の貯金額によって異なります。 現在の貯金額が0円だとした場合の2000万円を貯めるまでにかかる年数は以下の通りです。 表1
※筆者作成 現在まったく貯金がないご家庭の場合は、給料から毎月2万円ずつ貯金をしても80年以上かかる計算になります。
定期的に貯金できている世帯の割合はどのくらい?
2000万円を貯めるには、定期的かつ長期的に貯金をする必要があると考えられます。 以下の表は、金融広報中央委員会のデータ(単身世帯)による、手取り年収別の貯蓄額です。 表2
※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」を基に筆者作成 全体的な傾向として、臨時収入から貯金をしている世帯が多い傾向が見られます。 2000万円を貯めるには、毎月の給料からの貯金のみでは負担額が大きくなることから、まとまった収入があるときにどれだけ貯金に回せるのかも重要であるといえるでしょう。
貯蓄2000万円を達成している割合は?
貯蓄2000万円をどれぐらいの世帯が達成しているのか、また達成している人が多い年代についても調べてみました。
年代別・貯蓄2000万円を達成している世帯の割合は?
実際に、貯蓄2000万円を達成している世帯の割合はどの程度なのでしょうか? 金融資産が2000万円以上の割合を、全世代の実数と世帯主の世代別とを表にしました。 表3
※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」を基に筆者作成 全体の割合は13.2%です。 世帯主の年代別では、世帯主が高齢なほど2000万円を貯めている割合が高まっていることが確認できました。