元ロッテの26歳慶大大学院生が〝大トリ登板〟で151キロ 「びっくりです」/12球団合同トライアウト
プロ野球で戦力外となった選手らを対象とした12球団合同トライアウトが14日、ZOZOマリンスタジアムで行われ、45人(投手32人、野手13人)が受験。シート打撃形式で投手は打者2人ずつと対戦した。2019年に現役を引退した元ロッテ投手の島孝明氏(26)=慶大大学院政策・メディア研究科=が5年を経て最速151キロを計測。2001年から実施されてきた同トライアウトは日本野球機構(NPB)主催としては今年が最後となる。 【写真】〝最後〟の12球団合同トライアウトに元巨人・陽岱鋼ら45選手が受験 〝最後〟のトライアウト。大トリでマウンドに上がったのは26歳の大学院生、島孝明氏だった。 「最終回と聞いて、悔いのない人生を送りたかったので、挑戦してみたいなと。それにしても、びっくりです。現役時代も140キロ後半しか出ていなかったのに…」。千葉・東海大望洋高から2017年ドラフト3位でロッテ入団。イップスによる制球難に悩まされ、1軍登板がないまま19年オフに戦力外通告を受けて現役を引退した。 その後、セカンドキャリア特別選考入試で国学院大に進学し、中学、高校の保健体育の教員免許を取得。今年4月から慶大大学院に在学している。 ロッテ在籍時に投手コーチだった吉井監督が応援に駆け付ける中、シート打撃は四球、右前打という結果だったが、最速151キロをマークした。 引退後は競技から離れ、今春からは慶大のBチーム(2軍)相手に3日に1度、50球程度を投げてきただけ。ブランクを吹き飛ばす剛速球連発に、「大学時代から野球の動作解析を研究してきたことが生きたかな。上半身と下半身の捻転差をフォームに応用しました」と胸を張った。 将来の夢は野球アナリスト(分析家)。その前に6年ぶりのNPB復帰の吉報を待つ。(東山貴実)