熊本市電が赤信号を見落として発車し交差点通過…運転士がせき止め薬服用「ボーッとして勘違い」
熊本市交通局は2日、熊本市電が赤信号を見落として発車し、交差点を通過したと発表した。乗客約40人にけがはなかった。インシデントとして国土交通省九州運輸局に報告した。 【イラスト】熊本市電の新型車両は初の3両編成
発表によると、1日午後10時15分頃、熊本市中央区の九品寺交差点で、信号待ちをしていた田崎橋発健軍町行きの市電(1両編成)が、直進の信号が赤にもかかわらず交差点に進入した。30歳代の男性運転士は交差点の中央付近まで進んで気づいたが、そのまま交差点を通過した。
交差点には車も進入していたが、市電との接触はなかった。運転士は体調不良で勤務中にせき止めの薬を服用したといい、「ボーッとしていて別の青信号と勘違いした」と話しているという。
市電での重大インシデントや操作ミスによるトラブルは今年で8件目。同局は有識者による検証委員会に報告して対策を検討する。記者会見した松本光裕次長は、「検証委員会での議論の最中の発生で重く受け止めている。利用者や市民に不安をかけ、深くおわびする」と陳謝した。