人間国宝・片岡仁左衛門80歳 91歳現役俳優から刺激受け 気持ちと体のギャップを克服
歌舞伎役者で人間国宝の片岡仁左衛門(80)が5日、京都市内で京都・南座で行われる「當る巳歳 吉例顔見世興行」(12月1日初日)の取材会に出席した。 京の年中行事を前に「今年も元気に出させていただいて感謝ですね」と、しみじみ語った仁左衛門。「大阪の役者にとって、やはり顔見世というのは京都南座でしかピンとこない」と、こだわりをのぞかせた。昨年の「仮名手本忠臣蔵」に続き、今回も忠臣蔵を題材とした「元禄忠臣蔵 仙石屋敷」で、大石内蔵助を演じる。 20日間に及ぶ公演を間に、自身の体調について「順調」だと胸を張る。その一方で「気持ちと体のギャップはありますけどね。30年はあるね、ギャップはね。気持ちとしては30年前の気持ちやっていますから、そこにどうにかこうにか付いてきてくれているんでね」とも語った。 ギャップを乗り越える秘けつを「とにかくいいことばっかり考える」と語った仁左衛門。「疲れた、疲れたって言ってたら疲れるし。仲代達矢さんなんてすごいよ。91歳であれだけの舞台をなされる。そういう方を見たら、ああ頑張らなきゃと思うね」と、いまだ現役の大先輩から刺激を受けていることを明かした。