就活が始まり「国家公務員」で年収を取るか「地方公務員」でプライベート充実を取るか悩んでいます…
就職先として人気の高い公務員は、大きく「国家公務員」と「地方公務員」に分けられますが、どちらにするか悩んでいる就活生もいらっしゃるでしょう。なかには「国家公務員は年収が高く、地方公務員はプライベートを充実させやすい」といった漠然としたイメージを持っている人もいます。 そこで今回は、国家公務員と地方公務員の年収を比較してみました。それぞれの仕事内容や向いている人の特徴についてもまとめましたので、参考にしてみてください。 ▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
国家公務員と地方公務員の年収はどのくらい?
「国家公務員は地方公務員よりも年収が高い」と考えている人もいるようですが、実際にどれほどの違いがあるのかについて説明します。 総務省の「令和5年地方公務員給与実態調査結果等の概要」、東京都の「夏季の特別給の支給について」「冬季の特別給の支給について」、内閣官房内閣人事局「令和5年6月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給」「令和5年12月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給」を基に、両者の平均年収を計算してみたところ、結果は以下の通りです。 【国家公務員】 ●平均給与月額:40万4015円 ●ボーナス(2023年):131万1600円(夏:約63万7300円/冬:約67万4300円) ●平均年収:約615万9780円 【地方公務員】 ●平均給与月額:35万8824円 ●ボーナス(2023年):151万2079円(夏:75万6126円/冬:75万5953円) ●平均年収:581万7967円 上記の計算で平均年収を比較すると、国家公務員の方が34万1813円ほど高いことが分かります。ただし、公務員の年収は、職種・学歴・赴任する地域などによっても異なるため、一概に国家公務員の方が年収は高いとはいえません。
国家公務員と地方公務員はどちらがいい?
公務員を目指しているものの、国家公務員と地方公務員のどちらを目指そうか迷っている人もいるでしょう。それぞれの仕事内容と向いている人の特徴を、厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」に基づいてご紹介します。 ■国家公務員の仕事内容と向いている人の特徴 国家公務員の仕事は「中央省庁や出先機関に勤務し、行政機関が国民の生活のために実施する、それぞれの行政分野の事業等が円滑に運営されるように事務処理を担当する」ことです。配属先によって仕事内容は異なり、教育・学術・スポーツ・文化などの振興に取り組んだり、社会福祉・社会保障・労働環境の整備などに取り組んだりします。 国家公務員には、行政事務のほかにも、内閣総理大臣・国務大臣・国会議員などの特別職があります。 国民全体にかかわる仕事内容が多く、「日本をより良くしたい」「専門知識を生かしたい」など、使命感や責任感のある人に向いているといえるでしょう。基本的に完全週休二日制で、フレックスタイム制や休日、休暇制度なども国の規定に基づいて定められているため、ワークライフバランスを重視する人にも向いているといえるでしょう。 ■地方公務員の仕事内容と向いている人の特徴 地方公務員の仕事は、「都道府県や市区町村といった地方自治体に勤務し、地方自治体が住民のために行っている事業に関する行政施策の企画・立案、予算の編成や実際の業務にかかわる事務処理を担当する」ことです。 地方自治体は、地域住民に対する行政の窓口業務を行う「市区町村」と、市区町村の区域を越える事務や国と市町村・市町村間の連絡調整などを行う「都道府県」に分かれています。 地域密着の仕事が多く、「地域の発展に貢献したい」「同じ地域で働き続けたい」人向きといえるでしょう。土日祝日や年末年始は休みであることが多いため、家族との時間を大切にしたい人にも向いています。 地方公務員は、連絡調整にかかわる業務や異なる分野への異動も考えられます。コミュニケーション能力を生かして国と市町村の間でうまくやり取りできる調整力や、新しいことにもチャレンジできる順応性なども求められるでしょう。