開庁時間を60分短縮へ 午前8時半~午後5時15分→午前8時45分~午後4時半に 埼玉・志木市が来年4月から 埼玉県内では初の取り組み 電子申請進み、来庁者も減少 市長「残業減らし、職員の健康守り、市民サービスを向上」
埼玉県志木市は2025年度から、市庁舎などの開庁時間(午前8時半~午後5時15分)を午前8時45分~午後4時半に60分短縮し、職員が年間を通してノーネクタイ、ノージャケット、スニーカーで勤務できるなどの制度を導入すると20日発表した。電子申請の拡大など市業務のデジタル化が進む中、窓口の開設時間を短縮して業務を効率化するとともに、職員の働き方改革と市民サービスの向上を図る。庁舎管理規則などを変更し、来年4月1日から実施する。 800床の大学病院開院を「断念」 順天堂大学長が埼玉県知事に計画中止報告 建設費高騰など理由に 大野知事「県民の期待大きく、遺憾」 県とさいたま市誘致
市によると、市庁舎の開庁時間の短縮は岐阜県飛騨市や茨城県つくば市、広島県安芸高田市などが導入しているが、県内では初。職員のノーネクタイ、ノージャケット勤務は所沢市や越谷市など県内10市町村で導入しているが、スニーカーの着用可能は県内で初めてという。 開庁時間の短縮は市庁舎や水道庁舎や児童発達相談センターなど市内5カ所で導入。職員の勤務時間はこれまで通り午前8時半~午後5時15分で、短縮した開庁時間以外の時間帯は窓口業務の処理に当たる。市民サービスセンターや出張所、図書館、保育園などは現状を継続する。 また、職員の勤務終了時間から翌日の始業時間までに原則、11時間の休息時間を設定するなど勤務間のインターバル制やテレワーク利用の拡充を図る。市は開庁時間の短縮により、年間の残業代約1千万円の削減を見込んでいる。 市はこれまでの2年間に200以上の項目で電子申請ができる事業を推進するなどデジタル化を推進していることや、統計上、午前8時半からの15分間と午後4時半以降の来庁者は全体の約8%と少ないことなどから、開庁時間を短縮し、業務の効率化を推進することを決めた。
さらに、市職員は東武東上線志木駅から庁舎まで歩いて登庁したり、業務で市内を歩くことが少なくないことから、ストレス緩和を図るため、スニーカーの着用にも踏み切った。 香川武文市長は「電子申請が進む中、来庁者も減少しており、残業を減らし、職員の健康を守り、市民サービスを向上させる。公務員の人材不足も叫ばれる中、市の政策だけではなく、職員が働く環境も大切であり、多角的な視点で導入を決めた」と説明している。
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