Jリーグ30年目の決断 シーズン移行で狙う移籍金ビジネス【WBS】
今年で30周年の節目となるJリーグが19日、リーグ戦の開催シーズンを大幅に移行する歴史的な決断を下しました。今後は真夏の試合が減り、選手のパフォーマンスが向上するといった期待の声が上がっていますが、移籍金をはじめとするビジネスのあり方にも大きな変化をもたらすかもしれません。 「世界と戦う舞台に、Jリーグを変えていこう。今回の『シーズンを移す』ことは大きな意義がある」(Jリーグの野々村芳和チェアマン) 19日の理事会で正式決定したJリーグのシーズン移行。現在のJリーグは2月に開幕し、その年の12月に閉幕しますが、2026年からは開幕を8月に移行し、冬の中断期間を経て翌年の5月頃にシーズンが終了します。ヨーロッパの主要なリーグやアジア最強クラブを決めるアジアチャンピオンズリーグなどと開催時期を合わせる形です。 この決定にサッカーファンからは、「アジアチャンピオンズリーグとスケジュールが一緒でないと、選手もサポーターもシーズンが変わるとやりづらいところが出てくるので賛成」「Jリーグも海外サッカーを見る方からすると、シーズンがずれていた方が1年間楽しめる」との声が上がります。 ファンには賛否両論あるようですが、選手はシーズン移行による変化をどう見ているのでしょうか? 日本プロサッカー選手会の会長を務め、自身も海外でプレーを続ける吉田麻也選手は試合でのパフォーマンスの向上に期待を寄せています。 「どうしても夏場にパフォーマンスや強度が落ちてしまう結果がある。日本が世界のトップに追いつくためには、強度、質を上げていかなくてはいけない。シーズンを最適化することはものすごくプラスになるのではないか」(吉田選手) 夏場の気温が年々厳しさを増す中、プレーしやすい季節の開催になることで、リーグ全体がレベルアップするといいます。 さらに吉田選手会長は「ヨーロッパとシーズンを合わせることによって、移籍市場の時期が同じになり、海外移籍がより活発になる」と話します。