【米男子ツアー】食事も喉を通らず…体調不良の清水大成が日本勢最上位 「万全で戦いたかったが、今できるすべてをぶつけたい」
日本ツアーで飛距離6位、パット2位とポテンシャルは十分
◆米国男子プロゴルフ ZOZOチャンピオンシップ 10月24~27日 アコーディア・ゴルフ習志野CC(千葉県) 7079ヤード・パー70 【動画】思わずほっこり… 会場にいた小さな女の子からスコアカードを受け取る松山英樹&初日のスタートで魅せた“圧巻”ティーショット これが実際の映像です
痛む喉で、食事もロクに取れない中で、清水大成が12位タイと健闘している。 日本を舞台にしたPGAツアーの1戦「ZOZOチャンピオンシップ」3日目(26日)、1アンダーで回った清水は、通算8アンダー。首位のニコ・エチャバリア(コロンビア)とは9打差ながら12位タイと、17人の日本勢の中で最上位をキープした。
9位タイと好位置でプレーを終えた前日の体調は最悪だった。ひどい喉の痛みと疲労感に、コース近くの病院へ向かった。2週前にも患った扁桃炎の再発だった。 「日本オープンの時もなって、治ってたけどまた……。点滴はしてません。医者に水とスポーツドリンクが飲めてるなら、(点滴と)変わりがないって言われて。ご飯もあまり食べれてないです」 そう振り返る最悪の金曜日。だが、2週前に推薦で出場が決まったこの舞台で最後まで戦うために、この日もコースへ向かった。 ツアー未勝利の25歳だが、数字はゴルファーとしての可能性を十分に示している。ドライビングディスタンスは日本ツアー第6位(平均302.70ヤード)、平均パット数ツアー第2位(平均1.6942)。平均ストロークも70.334でツアー第5位。ここまでの日本ツアー賞金ランキング12位を支えるスタッツを持つ男は、PGAツアーのフィールドでも十分に戦えている。 今年は、日本で行われた最終予選を突破して、全米オープン出場も経験している。それだけに、前日よりはましだと言ってもまだまだ喉も痛い中で踏ん張った。 前半は3バーディー、1ボギー。12番で3オン、3パットのダブルボギーを叩いたが、17番バーディーで一つ取り返して通算8アンダー。「飛距離が出て、パットもうまい」という武器を持つ男だけに、最終日の猛チャージにも期待が持てる。 「万全な状態で戦いたかった、それが一番反省しているというか。でも今できるすべてをぶつけたいです。今週はまだビッグスコアが出てないので、もっと伸ばしたかった」。この言葉は、最終日への布石かもしれない。
小川淳子(ゴルフジャーナリスト)