「雅子さまと目合った」「雰囲気味わいたい」見えても見えなくても沿道興奮
THE PAGE
天皇陛下の即位に伴うパレード「祝賀御列(しゅくがおんれつ)の儀)」が10日午後、東京都内で執り行われた。パレードコースの沿道には天皇・皇后両陛下の即位を祝おうと多くの人が集まった。車列が前を通り過ぎると「わぁー」「おおー」「バンザーイ」などの歓声や、多数のカメラシャッター音、拍手が鳴り響いた。 【動画】即位パレード「祝賀御列の儀」 笑顔で手を振る両陛下
人であふれ沿道に入れなかった人も
「雅子さまと目が合いました。英語も堪能だし、元気になって海外に日本の良さを伝えていってほしいです」
「皇后さまの大ファン」だというパート従業員の安田三枝子さん(65)は興奮冷めやらない様子で語った。茨城県土浦市にある自宅で午前6時に起床。東京に住む長女(36)と11時ごろに赤坂見附周辺で合流。パレードが始まる3時間半も前に手荷物検査場を通過し、車道際から2列目の「特等席」を手に入れた。 千葉市から妻(60)とともに訪れた宮崎尚哉さん(61)も、同じく沿道で観覧できた。 「かなり混んでいたので不安でしたけど、なんとか沿道に入ることできました。(両陛下を)肉眼で捉えることはできませんでしたが、携帯では録画できました」 午後1時半過ぎに沿道に入った頃には、すでに先に来た人でごった返していたが、運よく段差がある場所の先頭に位置取りすることができ、腕を上げて撮影した動画にはオープンカーから手を振る両陛下の姿がきれいに収められていた。 「(上皇さまが)被災地訪問などの際、国民目線で膝をついて話を聞いていたところに心を打たれた。天皇家が好き」という宮崎さん。「天皇陛下にもその姿勢を受け継いでもらいたい。この動画は家宝にします」と笑顔を見せた。
一方、沿道に入れなかった人の姿も。 「始まった始まった!」。午後3時頃、赤坂見附駅近くの、青山通り(パレードコース)から小道を50メートルほど入った飲食店街で声を上げる女性(48)がいた。スマートフォンを手に、両陛下を乗せた車列が皇居を出るところを確認していた。 「両陛下を見られるかもしれない」と東京都台東区から来たが、午後3時直前に訪れたところ、すでに沿道には近づくこともできない状態だった。それでも「せっかく来たのだから携帯で中継を見て、車列が近くを通ったときにその雰囲気だけでも味わえれば」と語った。 実際、この女性のように沿道に入れなかったものの帰ることはせず、人が集まっている様子や、車列が通ったと思われるときに青山通り方面にスマホを向け、写真や動画を撮影する人の姿は多く見られた。