「おむすび」で伝説のギャルを演じる仲里依紗が伝えたい“ギャル魂”とは
NHK総合ほかにて、現在放送中の連続テレビ小説「おむすび」。食と人情の街・福岡、神戸、大阪を舞台に、日本の朝に元気と笑顔を届ける“朝ドラ”第111作だ。平成時代のギャル・米田結(橋本環奈)が人々の健康を支える栄養士となり、現代人が抱える問題を、食の知識とコミュニケーション能力で解決しながら、目には見えない大切なものを次々と結んでいく“平成青春グラフィティ”。 出演者からのコメントが続々届いている本作。今回は、ヒロイン・結の八つ年上の姉で、福岡では“伝説のギャル”として知られる米田歩役の仲里依紗が、奔放な振る舞いで米田家に波乱を巻き起こすという役柄について、思うところを語った。
出演の話を聞いた時は「”伝説のギャル”役だというざっくりしたことしか聞いていなかった」と話す仲。「本当に朝ドラなのかな?」と謎は深まる一方だったと言うが、そんな印象は台本を読む中で変わっていった。「今この時代だから皆さんに届けられるメッセージが込められている朝ドラだなと思いました。朝ドラは時代ものが多いイメージだったんですけど、今回は幅広い世代にとって記憶に新しい平成が舞台というチャレンジングな作品。より若い世代にどんどん広がればいいなと思っています。『おむすび』のタイトルどおり、早くおうちに帰ってごはんを食べようという気になるというか、家族と食卓を囲むことの大切さを思い出せて、食育としてもいいなと思える作品です」と作品への思いを話す。 家族や周囲を巻き込む奔放な歩はどう映っているのだろうか。「その名前のとおり、自分の道を歩んでいるなと思って演じていて感じます。家族とのつながりを主人公の結が結んでいくなら、歩はわが道を行くというか。長女らしからぬ立ち居振る舞いでどんどん進んでいっている感じです」と、姉妹の名前を例えに、歩のキャラクターを分析。
そして、ギャルになった裏には秘密がある歩を「抱えているものはあるんですけど、それを跳ね返すような明るさもある。登場シーンでは『何だ、この子は?』と思うくらい明るかったりするんです。心がちょっと負けそうな時って、逆に明るくしちゃうことが私自身にもあります。多分、歩にもそういう感覚があるんじゃないかと感じています」と自身に重ねる。 そんな歩を「私自身も平成元年に生まれたので、演じながら歩と共に成長してきた感覚もあります。歩は”伝説のギャル”と言われていますが、外見とか、そういうものだけじゃないんですよね。人間性だったり、歩自身が周囲の人に与えた影響だったりが、ギャルの中でうわさと相まって伝説になっていたんだろうなと思っています」と捉えている人物像も告白。 朝ドラではこれまでも、きょうだいが奔放なキャラクターであるがゆえ、ヒロインを悩ませることが多かった。「いろいろな姉の行動で、結は苦しめられてきたと思います。結と歩は性格的にもまったく違うし、本当に嫌な部分もあったでしょう。でも、どこかで歩をうらやましく思う気持ちが結にはあるんじゃないかと思います」と、自身が三姉妹だという仲は、姉妹ならではの関係性を重ねながら役に思いをはせる。