ル・マン24時間の前哨戦スパ6時間トヨタの連勝、大会8連覇なるか?
プロトタイプカーであるメーカー主体のハイパーカークラス、市販のFIA GT3車両で争われるLM GT3クラス、この2クラスの混走により争われるFIA世界耐久選手権(WEC)の第3戦が、ベルギーのスパ・フランコルシャンで6時間レースとして開催される。次のラウンドがル・マン24時間であり、高速コースで行われるル・マン前哨戦となる大事な一戦。開幕戦を制したポルシェ、雨のイモラで優勝を果たしたトヨタ、そして地元イモラで勝ち損ねたフェラーリによる優勝争いは非常に興味深い。 【ハイライト動画】FIA 世界耐久選手権(WEC) 2024 第2戦 イモラ6時間レース(イタリア)
それにしても第2戦イモラ6時間は、前半と後半でこうも変わるのかというほど展開の読めないレースとなった。前半だけ中継を見て寝落ちしたファンは結果を見て驚いたことだろうし、後半から見始めたファンは久々にトップ争いをするTGR、終盤燃費と戦う小林可夢偉の走りに感動しただろう。雨が止むと予想しドライタイヤでコースにステイ、はたまた乾き始めた路面でウェットタイヤにとどまったフェラーリは、地元の天候に翻弄されて惨敗だった。やはり長いレースは何が起きるか分からない。これぞ耐久レースの醍醐味だった。
今回もハイパーカークラスにはシリーズ5連覇中のTGR(トヨタ・ガズー・レーシング、2台)、プジョー(2台)、フェラーリ(3台)、ポルシェ(5台)、キャデラック(1台)、アルピーヌ(2台)、今季より参戦のBMW(2台)、ランボルギーニ(1台)、そしてイソッタ(1台)、9メイクスの19台がエントリー。
LMGT3クラスは、アストンマーティン、BMW、フェラーリ、マクラーレン、ランボルギーニ、フォード、レクサス=トヨタ、コルベット=GM、ポルシェ各2台の計18台がエントリーしている。
第3戦の舞台となるスパ-フランコルシャンは1周7.004kmと長い山岳コース。かつては14km以上もある公道コースだったが、現在ではパーマネントのレースウェイとなった。このコースは一気に急坂を駆け上るオールージュが名物だが、流れるような高速カーブもありル・マン24時間の開催されるサルト・サーキットに似たハイスピードサーキットだ。このため各チームは高速コース用のセッティングを施し、ル・マンを意識した戦いを行う。次戦のル・マン24時間を予想する上でも見逃せない戦いとなるだろう。さらにスパは”スパウェザー”と呼ばれる気まぐれな天候でも有名。今回も雨を味方につけたチームが上位となるか?
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