「自分には逃げ」GIシリーズで取り戻した本来の走り 22歳の競輪選手が50歳の大ベテランと連係を楽しむ
玉野競輪「開設73周年記念・瀬戸の王子杯争奪戦(GIII)」は29日、初日を迎える。10RのS級一次予選を走る吉田有希(22歳・茨城=119期)に話を聞いた。 吉田は昨年の岸和田GIの落車から少々元気がなく、思いっきりのいいレースが減っていた。ただ、ここ最近は元気の良さを取り戻し、前回の前橋は連日平原康多を連れて全ツッパ。吉田本来の走りが見えたし、完全復活の兆しが見えて来たのではないだろうか。 「岐阜GIでは補充だったけど、1着を取ることができた。前回の前橋は3日間全ツッパで2日目は1着を取れている。少し前までは駆けても捲られてしまうし、逃げることに対して嫌だなと思っていたけどそれがなくなった。調子も上がってきて元に戻りつつあると思う。自分は逃げだなと思えてきました」と話している表情も明るく、いつものにこやかな顔になっていた。 玉野のイメージを聞かれると「玉野はFIが2回、GIIが1回で4回目。温かい時期にしか走っていないので、冬の寒い時期はどうか分からないけど、走りにくさはないですかね」と話した。 初日は先輩の武田豊樹(50歳・茨城=88期)となったが「武田さんとは何度も連係しているし、決まっているイメージ。相性は良いと思っています。武田さんが後ろは安心というか心強いんです」と先輩との連係を楽しみにしていた。 このあとは地元ビッグが控えているし、それに向けてもいい流れで向かいたいはず。上昇気配を見せているし、この勢いでまずは今開催、良いスタートダッシュを決めたい。(アオケイ・宮本記者)