国会改革の先頭に 福島県2区の玄葉衆院副議長に聞く 党首討論を定例化
衆院本会議で副議長に選出された玄葉光一郎氏(立憲民主、福島県2区)は11日、福島民報社などのインタビューに答え、与野党が拮抗(きっこう)する中で「熟議の国会」を実現するため国会改革の先頭に立つとの決意を示した。(聞き手・編集局長 角田守良) ―副議長就任の抱負を聞かせてほしい。 「熟慮した上で、国会改革を実現したいとの思いで引き受けた。『熟議の国会』が求められている。国会審議が事実上、形骸化しているのではないかと指摘されて久しいが、国民の声を聴いて(与党提出の予算案や法案を)修正して成案を得る国会に変えたい。そういう意味で、大変大事な役割を担うことになる。党首討論も時間配分を見直し、定例化すべきだ。国会を実質的な審議の場、国民から変わったと思ってもらえるような場にする。その先頭に立つ。決して名誉職としては捉えていない」 ―福島県出身の副議長は故渡部恒三氏以来だ。 「衆院副議長と言えば渡部恒三先生のイメージが強い。政治は理だけでなく、情けの部分もある。副議長や議長は人間交差点というような場づくりをやらなければならない立場だと思う。野党結集や政界再編などの政治ドラマを生み出す舞台回しが政治には必要だ。政局の場面は、与野党の垣根も時に超えてつくらなければならないのではないか。恒三先生を思うと、こうしたことを意識する」
―海外の要人への対応が増えると想定される。福島の情報発信に期待したい。 「確かに副議長を引き受けたもう一つの理由は、副議長という立場の方が福島県の復興や地元の発展を支援しやすいと考えたからだ。海外の要人対応だけでなく、地元の発展のためにも副議長の立場を良い意味で活用したい」 ―議長の額賀福志郎氏は自民党東日本大震災復興加速化本部長を経験し、福島県復興に理解がある。 「頻繁に顔を合わせる間柄になるだけに、一緒に話し合いながら、一層の財源確保などを求めて奔走したい。(議長にも)福島県のために協力していただく」 ―衆院副議長は皇室会議の議員も務める。 「安定的な皇位継承と、皇族の減少に伴う皇族数確保の二つの議論がある。例えば、女性宮家の創設などが挙げられるが、特に後者についてはできるだけ早く結論が得られるように取りまとめをしなければならない。与野党が合意して決めなければならない話で、意欲的に汗をかきたい」