【MotoGP】ヤマハで適応道半ばのアレックス・リンス、クアルタラロとは「なにか違うこと」が必要と実感
アレックス・リンスはヤマハへ移籍して2戦目となるポルトガルGPを13位でフィニッシュ。新しい環境への適応道半ばといったところだが、その過程をより早めるためには「なにか違うこと」をする必要があると感じているようだ。 【リザルト】MotoGP第2戦ポルトガルGP 決勝レース リンスは2023年にスズキからLCRホンダへ移籍し、今年はヤマハへ……近年は実に慌ただしい。リンスは立て直しを図っているヤマハで新しい挑戦に臨んでいるが、現在はまだYZR-M1への適応を進めている段階だ。ポルトガルGPでもチームメイトのファビオ・クアルタラロが7位でフィニッシュしている一方で、リンスは13位にとどまっている。 2戦を終えたリンスはヤマハへの適応を進める上で、これまでベースラインとして用いてきたクアルタラロのセットアップへの依存から、別の方向へ踏み出す必要性を認識したという。 「大変なレースだったよ」と、ポルトガルGP終了後にリンスは語った。 「これでカタール、ポルトガルと2戦を終えたけど、期待していたような形ではなかった」 「自分たちでもうちょっと努力する必要がある。バイクには少し変更を加えたけど、セットアップはほとんどファビオが使っているものに集中していたんだ」 「今回のレースで、僕はバイクになにか違うことをするのが必要なんだと理解できた。というのも、僕はカタール戦でも同じような問題を抱えていたからだ」 「ブレーキを放した後のアクセルを開けていくところで、フロントが苦しいんだ。僕は曲がるのに苦戦していて、バイクをうまく傾けることができていない」 「バイクのポジションよりもセットアップの問題だよ。レース中盤に、もっとフロントを頼れるようにライディングスタイルを変えようとしてみたんだ。でも十分じゃなかった」 「僕らはバイクを曲げるために、もっとフロントに荷重を掛ける必要がある」 なおヤマハは今年優遇措置の対象メーカーとなっているため、そのアドバンテージを使ってポルトガルGPの翌25日(月)にサーキットに居残って非公開のプライベートテストを実施した。 リンスはテストで、次戦アメリカズGPに向けてバイクのセットアップをより改善することに集中したいと事前に語った。 「今回のテストでは、僕らは新パーツよりもセットアップに集中することになるだろう。まだ満足できていないんだ」 「それはチームのせいでもないし、バイクのせいでもない。まだたった2レース目なんだ。僕はバイクに慣れる、そして理解する必要がある」 そう語ったリンスだが、テストでは空力関係の新パーツがあることも明らかにしている。 「エアロでテストすることがひとつあるんだ」 「クレイジーなこととかではなく、フェアリングの一部のことだよ。新しいウイングか何かみたいなね」
Lewis Duncan