「使用認めていないのにテスラが映画イメージ盗用」…マスク氏訴えられる
テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が自動運転ロボタクシーを公開する行事で映画イメージを許諾なく使ったという理由で映画制作会社から訴えられた。 米ニューヨーク・タイムズなどによると、ハリウッドの映画制作会社アルコン・エンターテインメントはこの日、ロサンゼルスにある連邦裁判所にマスク氏とテスラ、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーを相手取り著作権侵害訴訟を提起した。 2017年に公開されたSF映画『ブレードランナー2049』の制作会社であるアルコンは10日にロサンゼルスのワーナー・ブラザース・スタジオで開かれたテスラのロボタクシー公開行事でマスク氏の発表資料で『ブレードランナー2049』の核心イメージが無断で使われたと主張した。 アルコンはこの行事前日に、ワーナー・ブラザースからテスラの行事でイメージを使わせてほしいと要請されたが、これを拒否したところマスク氏が映画のイメージの代わりに人工知能(AI)で合成した同様のイメージを使ったと指摘した。 実際にマスク氏はロボタクシー行事で、ある男性がビルの森を眺める後ろ姿を入れた荒涼な感じの未来都市イメージを見せた。 このイメージが映画の中で主人公K(ライアン・ゴズリング)がトレンチコートを着て荒涼なオレンジ色に染まるラスベガスの都市風景を眺望する場面をコピーしたというのがアルコン側の主張だ。 またアルコンは映画の中の完全自動運転自動車が登場し続けた点を指摘し、マスク氏がこの映画のイメージを盗用したのは偶然でないと付け加えた。 アルコンは「商業的な問題に加えマスク氏という人物自体がさらに問題。マスク氏の極端な政治的、社会的見解に同意しないならばテスラとの潜在的なブランド提携ははるかに問題になる恐れがある」と主張した。 合わせてこの会社は現在アマゾンプライムビデオで制作中の新しいテレビシリーズ『ブレードランナー2099』と関連し他の自動車ブランドと事業提携を協議中だとし、テスラの似たイメージの使用がこうした交渉の妨げになりかねないと訴状で明らかにした。