激レアな“お雛様グッズ”もかわいい…! 岩﨑家のゴージャスなお雛様を愛でる展覧会
春の雛祭りシーズンにぴったりの展覧会「岩﨑家のお雛さま」が東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)で開かれています。本展では、三菱を創業した岩﨑家の雛人形をはじめ、御所人形や豪華な打掛、工芸品などが勢ぞろい。静嘉堂@丸の内オリジナルのかわいい“お雛様グッズ”もあわせてご紹介します! 【画像】心奪われるかわいさ! 激レアなお雛様グッズの画像はコチラ。
春の雰囲気を感じられる!
【女子的アートナビ】vol. 326 本展では、三菱第四代社長の岩﨑小彌太(こやた、1879-1945)が妻の孝子(1888-1975)のために注文した「岩﨑家雛人形」を中心に、岩﨑家ゆかりの名品を展示。また、春の雰囲気を感じられる工芸品の優品も紹介され、計45点の作品を楽しめます。 プレス内覧会に登壇された静嘉堂文庫美術館館長の安村敏信さんは、お雛様の由来などについて次のように語っています。 安村さん NHK大河ドラマでも注目されている『源氏物語』の「若紫」にも「雛(ひいな)遊び」が出てきます。お雛様は平安貴族の子どもたちの遊びでした。江戸時代には町人にも伝わり、今のようなお雛様がつくられます。おもしろいのは、お雛様の姿です。衣裳は平安期の十二単(じゅうにひとえ)ですが、道具類は武家のもので、「公武合体」しているのです。幕末よりも前に、文化の面ではすでに公家と武家が一緒になっているのが興味深いです。
小さくてかわいい!
では、見どころをいくつかご紹介。 第1章「雛の世界―小さきものは、みなうつくし」では、岩﨑家が京都の丸平大木人形店に注文した雛道具を展示。一つひとつ精巧につくられた美しくかわいい道具一式を見ることができます。 今の雛道具は、江戸時代の上級武士の婚礼調度を参考につくられているそうです。室町時代に婚礼調度が整い、江戸時代に広がって雛道具セットがつくられるようになりました。 この章で特にかわいい作品は、「貝桶(かいおけ)・合貝(あわせがい)」。ハマグリの貝殻を用いた「貝合わせ」という遊びに使われるもので、爪先ほどの小さなハマグリの稚貝の内側に華やかな吉祥図が描かれています。ハマグリは「貞節の象徴」ということで、貝桶が婚礼調度に使われるようになったそうです。 ちなみに、岩﨑家が雛人形を注文した丸平大木人形店は、約250年も続く京都の人形司で、当主は「大木平藏」を襲名。優美な人形で知られ、宮家や華族などに愛されてきた老舗です。