大学の「教授」と「准教授」では、年収にどれくらいの差がある? 年収や仕事内容の違いを解説
大学の「教授」といえば、学生に講義をしたり、研究などをしたりしているイメージですが、「准教授」との違いはどこにあるのかご存じですか? 実際「教授」と「准教授」を耳にしたことはあるものの、その違いを知っている方は少ないかもしれません。 そこで今回は、大学の教授と准教授の仕事内容や年収などの違いと、どうすればなれるのかについてご紹介します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
大学教授と准教授の違い
大学で働く先生には、教授・准教授・助教・講師・助手などさまざまな役職があります。中でも高待遇な傾向にあるのは、教授や准教授です。それぞれの違いを確認してみましょう。 ◆定義 学校教育法第九十二条により、「大学には学長、教授、准教授、助教、助手及び事務職員を置かなければならない。」と定められています。さらに、教授・准教授について次のように定義しています。 【学校教育法第九十二条】 「教授は、専攻分野について、教育上、研究上又は実務上の特に優れた知識、能力及び実績を有する者であつて、学生を教授し、その研究を指導し、又は研究に従事する。」 「准教授は、専攻分野について、教育上、研究上又は実務上の優れた知識、能力及び実績を有する者であつて、学生を教授し、その研究を指導し、又は研究に従事する。」 比較すると、その違いは「特に」の有無のみです。つまり「定義」としては、教授と准教授にはそれほど大きな差はないことになります。 ◆仕事内容 一般的に大学教授と准教授は、学生に対し講義を行い、自身の専門分野の研究や発表するといった仕事内容に大きな違いはありません。准教授は、もともと「助教授」と呼ばれていました。 助教授と呼ばれた時代は、教授の補佐をする役割だと認識されていましたが「学校教育法」や「大学設置基準」の改正にともない、独立した研究を行う立場として呼称も変更されています。 なお、教授になるとそれぞれの専門分野のプロフェッショナルとして世間に認識されやすく、テレビや雑誌などに出る機会が増えたり、本を出版したりする方もいます。 そのような方は、通常の収入以外の副収入が得られる方もいるでしょう。また、教授になることで、学部や大学の運営に携わるようになる方もいます。 ◆平均年収 定義や仕事内容などに大きな違いのない教授と准教授ですが、年収にもそれほど差はないのでしょうか?厚生労働省の令和5年賃金構造基本統計調査を基にそれぞれの平均年収を計算した表1をご覧ください。