「視力が1.0未満」の割合が過去最高に。「子どもの近視」は大人が想像する以上に深刻だ
また、新型コロナウイルスの感染拡大で、家の中でスマホなどを見て過ごす時間がさらに増えたことが、近視の増加を加速したともいわれています。 ■屋内での近見作業はとりわけ目に良くない 近見作業は目にとって大敵ですが、それが屋内での近見作業だと、さらに良くありません。 室内にいると、よほど大きな部屋でもないかぎり、遠くを見ることはなくなります。しかも、自然光は窓ガラスというフィルターにかけられ、光の量が制限されます。さらには間接照明といった、自然光とは異なる波長の光も目に入ってきてしまいます。これが子どもの目には良くないといわれています。光の量と質が悪いという言い方もできるでしょう。
以前から動物実験では、強い光の下で飼ったほうが、弱い光で飼うより近視になりにくいことが示唆されていました。最近では、それは学童期の子どもにもあてはまることがわかり始めていますし、最新の研究では大人にもあてはまることがわかってきています。
窪田 良 :医師、医学博士、窪田製薬ホールディングスCEO