阪神・森下 「構えが決まった」6月打率・375、交流戦10戦7打点と絶好調
◇交流戦 阪神4-1西武(2024年6月8日 甲子園) 阪神・森下が着実に状態を上げてきた。2本の適時打で計3打点。特に先制した3回、なお2死二、三塁では初球の内角寄り151キロを鋭く左前へ打ち返し、走者2人を本塁へ迎え入れた。 「(前川)右京が前で(左飛に)倒れた。先輩として(取り)返してやろうと思った」 2年目23歳にして凡退した後輩を救おうと奮い立った心意気が頼もしい。あふれ出る主軸としての強い自覚。3―0で迎えた5回1死一、三塁ではカウント2―1から再び内角151キロ直球を中前へ。2打席連続適時打で試合の大勢を決めた。 3月31日の開幕3戦目以来、今季2度目の1試合3打点。交流戦は10試合で7打点に伸ばした。もちろんチーム最多。12球団トップにつける楽天・小郷の11打点とは4差でも、6月の月間打率・375(24打数9安打)の勢いがある今なら射程圏と言っていい。 「構えが決まってる状態にある。自分の思ったところにバットが出せている」 月間打率・228の低調だった5月は毎試合、毎打席フォームが変化。「全然ダメ。構えた時にバチッとはまった感覚がないとダメ。それができなければ結果は出ない」と表情は険しかった。「バッティング練習のところ(ケージ横の映像)で見たり」と試行錯誤を重ねて改善。2本の適時打は、ともに最初のスイングで直球を仕留めた。 岡田監督には「相手バッテリーがな、どこ投げても打たれるみたいな感覚を持てばいい」とヒントを授かった。絶好調か?と問われて「いや。まだまだ上げて」と上を向いた。6試合連続安打へ伸びても満足はしていない。目指すところは、もっと上にある。(石崎 祥平)