近年話題の「クワイエットラグジュアリー」をガチで具現化したモデル パルミジャーニ・フルリエ 2024年の新作時計のイチオシはこれだ!
オーセンティックなドレスウォッチってやっぱり素敵!
2020年春にスタートした世界最大級の時計見本市が「ウォッチズ&ワンダーズ」。開催5回目となる今年は、ジュネーブの会場に過去最多の54ブランドが集結した。各メゾンが“時計の祭典”でお披露目した入魂の看板モデル、数々の新作の中からエンジン時計委員の心を揺さぶったモデル8本を、熱いコメントとともにご紹介! 【写真6枚】この薄さがなんともエレガント 詳細画像でチェックする エンジン時計委員 本間恵子のイチオシ「パルミジャーニ・フルリエト リック プティ・セコンド」 ブランド創設時から代表作のひとつ「トリック」に新世代コレクションが誕生。ドレスウォッチの本質を問い直し、エレガンスを再定義したという新作は、ケースはゴールドとプラチナ製に限定、ダイアルからインデックス、時分針、手巻きムーブメントまでもがゴールド製という優美かつ贅沢な仕様。写真はミニマムデザインの中2針スモールセコンドモデル。ローズゴールド、ケース直径40.6mm、30m防水。709万5000円。秋発売予定。 まさに“クワイエットラグジュアリー” 「トンダ」が大人気なのに、新作はあえての「トリック」。ブランド創業当時からのコレクションで、ドーリア式の柱やトーラス(円環面)の幾何学的形状、フィボナッチ数列や黄金分割の概念までを採り入れたという洗練された顔立ちだ。今回はケース、文字盤、針、ムーブメントにいたるまでゴールド製。ロゴマークだけをシンプルに配した文字盤は、ちょっとざらっとした質感で、シックに落ち着いている。これまでの路線に輪をかけて高級化を図っているのだが、これみよがしの派手さやギラギラした主張はなく、手巻きならではの薄型で、徹底的にエレガント。これこそ近年話題の「クワイエットラグジュアリー」をガチで具現化したモデルではないか。素材を吟味した上質な物をさりげなく着用する、という風潮はラグジュアリービジネスの一大トレンドとなりつつあるが、パルミジャーニはそれをいち早く時計に取り入れて見せた。オーセンティックなドレスウォッチってやっぱり素敵だ! (ENGINE2024年7月号)
ENGINE編集部
【関連記事】
- まさに最高の見本のような時計 カルティエ プリヴェ「トーチュ」 エンジン時計委員 菅原茂のイチオシがこれ!
- 道路から2mも下がった三方崖の“訳あり”敷地 外観からは想像できないまるで図書館のような必見の室内 美意識と創造性で難題に挑んだ建築家の自邸とは?
- お値段なんと3767万円! ホントにこれが時計なのか? 世界限定50本、文字盤も針もローターもないウブロの超複雑時計
- 毎時3万6000振動の超高回転メカニカル・エンジン! グランドセイコーの礎を築いたムーブメント、キャリバー9S
- 著名な陶芸家がかつて住んだ朽ちかけた古民家をリノベーション 古道具屋のオーナー夫妻が暮らす思わずため息がもれる素敵な空間とは?