パイクスピークから静岡へ……"モンスター"タジマがEVを販売!地域交通に貢献するグリーンスローモビリティに対応するニューモデルを発表
電動原付ミニカーはマイクロモビリティとして普及するか?
新型EVの中で田嶋代表が特にお気に入りと語ったのが電動原付ミニカー「T-mini」だ。原付の手軽さにクルマの利便性を加えた原付ミニカーだが、EVとすることでランニングコストを低減。これまでの原付ミニカーよりもクルマ的なデザインとなっており、シンプルながら装備も充実させている。 原付バイクは手軽ではあるものの、二輪ということもあり転倒のリスクや雨天時の利用が難しい。バイクでは難しい使用条件でも、原付としての手軽さで利用できるマイクロモビリティとして原付ミニカーの存在は大きい。まして、家庭で充電できるEVであれば、減少を続けるガソリンスタンドの心配もない。交通過疎地域のモビリティとしての期待は少なくないと言えるだろう。
5ナンバーサイズ商用EVバン&ワゴン「TVC-700」「TWC-07」
今回発表された新型EVのラインナップに5ナンバーサイズのキャブオーバーバンとワゴンがあった。ハイエースよりやや小さいサイズ感で、短いボンネットを備えたスタイルだだが、EVらしくホイールベースは長い。 モデルは700kg積みのバン「TVC-700」と、7名乗車のワゴン「TWC-07」で、基本的な仕様は共通となっている。 商用バンでは、三菱ミニキャブEVやホンダNバンe:など軽自動車規格のものがリリースされてきたが、このサイズの商用EVはまだまだ。それだけに商用EV市場では貴重な存在になる。価格は488万4000円(TVC-700)と547万8000円。 一方で環境省は国土交通省・経済産業省との連携事業として「商用車の電動化促進事業」を進めており、商用車の電動化を支援しており、CEV(クリーンエネルギービークル)補助金が適用されれば、ガソリン/ディーゼル車との価格競争力も十分ありそうだ。それだけにタジマコーポレーションのこの商用EVはひとつの試金石になりそうだ。
高齢化や過疎化が進む地域でのモビリティとして期待
この発表会には、会場となったタジマモーターコーポレーション掛川次世代モビリティR&Dセンターの所在する掛川市をはじめ、同じくR&Dセンターを設置する近隣の袋井市、磐田市の市長や副市長が参列。タジマモーターコーポレーションの展開する次世代電動モビリティによる地域交通への貢献に期待と賛辞を送った。 また、静岡県からも交通基盤部から職員が激励に駆けつけた他、静岡銀行の支店長、一般財団法人日本自動車研究所所長、一般社団法人電気自動車普及協会の理事そして、日産自動車の元社長・西川廣人氏まで駆けつけた。 そして、発表会後には注目のグリーンスローモビリティのニューモデル・nao2と、マイクロモビリティのT-miniの試乗も実施され、参列者は乗り心地や走りを体感するだけでなく自らステアリングも握った。 タジマモーターコーポレーションの新型EV発表会は、環境対策への電動化と地域交通問題へのグリーンスローモビリティ、マイクロモビリティの普及に対する同社の意気込みと自治体の期待を感じさせる内容となったようだ。
MotorFan編集部