一体なぜか知ってる? バイクに「一級整備士」が居ない理由
規定はあるのに資格者が一人もいない理由とは
バイクの修理やメンテナンスのために、バイクを預ける整備工場を探した経験がある人は多いと思います。しかし、整備工場のホームページを見ていると、「二級整備士資格」をアピールしている工場はいくつもあるものの、「一級整備士資格」について言及しているところは、なかなか見つかりません。 【画像】「えっ…!」これがバイクの一級整備士取得者が「存在しない」理由です(10枚) せっかく愛車を預けるなら、一級整備士資格を持った人のいる整備工場に任せたいと思う人も居ると思いますが、現在日本において、バイクの一級整備士資格を持っている人は誰一人として存在しません。 つまり、現時点での最上位のバイクの整備資格は、二級整備士資格ということになります。クルマの場合は一級整備士も存在しますが、なぜバイクの一級整備士資格を持った整備士はいないのでしょうか。
その理由は、バイクの一級整備士の試験が一度も実施されていないためです。 道路運送車両法に規定される自動車整備士の資格は、一級、二級、三級、特殊の4つの階級に分けられています。 まず一級は、普通車を扱う「一級小型自動車整備士」、トラックなどを扱う「一級大型自動車整備士」、バイクを扱う「一級2輪自動車整備士」の3種類。 次に、二級は「二級ガソリン自動車整備士」、「二級ジーゼル自動車整備士」、「二級2輪自動車整備士」、「二級自動車シャシ整備士」の4種類。 三級は二級とほとんど同様で、「三級自動車ガソリン・エンジン」、「三級自動車ジーゼル・エンジン」、「三級2輪自動車整備士」、「三級自動車シャシ整備士」の4種類に分けられます。 それに加え、特殊整備士としてセンサー類やECU等に特化した「自動車電気装置整備士」、ボディやフレームに特化した「自動車車体整備士」、タイヤに特化した「自動車タイヤ整備士」の3種類の資格が存在。 合計すると、14種類の資格が有ることになりますが、これらの資格の中で現在試験が実施されているのは、11種類のみ。 「一級大型自動車整備士」、「一級2輪自動車整備士」、「自動車タイヤ整備士」の3種類の試験は現在実施されておらず、「一級大型自動車整備士」、「一級2輪自動車整備士」の試験に至っては、道路運送車両法で規定されてから、一度も行われた事はありません。 では、なぜこれらの資格の試験は実施されていないのでしょうか。