米中小企業の景況感、今年の最高水準-景気先行き巡る弱気な見方後退
(ブルームバーグ): 米中小企業の景況感は5月に小幅上昇し、今年の最高水準に達した。景気の先行きに対する弱気な見方が後退した。
全米自営業連盟(NFIB)が算出する中小企業楽観度指数は0.8ポイント上昇して90.5となった。ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値を若干上回ったものの、長期平均(98)を下回ったままだ。
景気の上振れを見込む経営者の割合が7ポイント改善するなど、指数を構成する10項目のうち5項目で上昇した。企業の雇用拡大計画の項目も改善した。
中小企業の楽観度上昇は今年2回目。物価高や金利高、高い人件費に加え採用面の課題が長引く中、指数はなお新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の水準を大きく下回っている。
NFIBの調査では、値上げを計画している企業の割合は2ポイント上昇し28%となった。前月は大きく落ち込み、1年ぶりの低水準を記録していた。インフレが最大の懸念との回答は22%で横ばい。資金調達が経営上の最大の課題と答えた企業の割合は約6%で、約14年ぶりの高水準を記録した。
原題:US Small-Business Optimism Improves to Highest Level This Year(抜粋)
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Jarrell Dillard