プロドラマーからプロゴルファーに転身した男が“60歳以上”の日本一へ「スイングのリズム感だけは自信があります」
60歳以上の日本一を競う「日本プロゴルフグランドシニア選手権~ユニテックスHDカップ2024~」の初日、プロドラマーからプロゴルファーに転身した異色の経歴を持つ高松厚(64歳)が、5バーディ・2ボギーの「68」で回り、トップと1打差の3アンダー・2位タイと好発進を決めた。きょうの最終日は最終組で逆転優勝を狙う。 【写真】シニアツアーの名物バンド、『5963ズ』でドラムを叩く高松厚 高松は19歳のときにプロドラマーになった。「コマーシャルソングのドラムをやったり、ちょっと名前は出せないけど有名な人のバックミュージシャンをしていました」という。それが24歳でプロゴルファーを目指すことに。「ミュージシャンじゃあまり稼いでいけないし、親父がゴルフをやっていたので、できるだろうと甘い考えで」と笑顔で話す。それまでゴルフ経験はまったくなかった。 26歳のときに父親と地元栃木にゴルフ練習場『益子ダイナミックゴルフシティ』を開業。多いときにはそこで一日2000球の打ち込みを行った。すると、ゴルフを始めてからわずか5年、29歳でPGA資格認定プロテストに合格。晴れてプロゴルファーとなった。レギュラーツアー時代は目立った成績を残せなかったが、フル参戦したシーズンもある。2010年にシニアツアーに参戦してからは、2018年までコンスタントに試合に出続けた。 ちなみに、シニアツアーには『5963ズ』(ごくろうさんず)というバンドがあり、トーナメントの前夜祭などで演奏を披露している。高松がドラム兼リーダーを務め、メンバーは他に、ギター担当の奥田靖己と中西信正、ベース担当の杉原敏一、タンバリン担当の芹澤信雄、ボーカル担当の加瀬秀樹、そしてMC担当で盛り上げ役の高見和宏という豪華な構成だ。コロナ禍もあって活動休止状態が続いているが、まだ解散発表はしていない。 今でも練習場のお客さんとバンドを組んでドラムを叩いている高松に、ゴルフとの共通点を聞くと「リズム感」と答える。「形はわからないけどスイングのリズム感はいいですよ。それだけは自信がある」と白い歯がこぼれる。 「今はドラムは趣味ですから」と言いながらも、自身の練習場ではドラムを教えることもあるという。「音楽は絶対に役に立つよと言ってドラムのレッスンはします。練習場の中にドラムセットがスタジオのように並んでいるんですよ。遊びに来てください。ドラムならいつでも教えますよ(笑)」。益子ダイナミックゴルフシティに行くと、ゴルフだけじゃなくドラムも上手くなるかも!? ◇ ◇ ◇ 年を取ってもまだまだ飛ばせる! 関連記事の【60歳を超えてもキャリー260ヤード! ソール後方を浮かせるだけでドライバーの飛距離がアップする?】をチェックしよう!