「2019年の流行りの投資」で2024年に大暴落…年収900万円の55歳会社員、銀行員から「老後準備はばっちりですね」とのせられニンマリ。一転、5年後の惨事【FPの助言】
老舗のお金の不安は多くの人が抱えています。しかし、魅力的に見える高利回りの金融商品など、甘い話に飛びついた結果、資産を減らすはめになってしまうかもしれません。本記事では、Aさんの事例とともに、外国通貨の取引の際の注意点についてFPの牧元拓也氏が解説します。 【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
2019年に始めた老後資金準備
いまから約5年前の2019年、55歳のAさんは老後の資金準備をしようと考えていました。長らく大企業に勤め、年収は900万円。無駄遣いもしておらずしっかり貯めていたので、正直特に心配はしていませんでした。ある日、メインバンクの◯◯銀行から「念のため将来の資金計画を確認しておきませんか?」と電話をもらったので、確認のつもりで一度話を聞いてみることにしました。 銀行員「余裕ある資金の一部を資産運用に回すのはいかがでしょうか」 銀行の相談カウンターで現在の資産状況や、今後の見通しについて説明を受けました。銀行員が言うには「Aさんはこのまま定年まで働いて、退職金をもらって老後を迎えたら、老後の生活資金はかなり余裕があります」とのことで、予想していたとおりの回答で安心しました。 さらに銀行員は続けて、「必要な資金は残しておいて、余裕ある資金の一部を資産運用に回すのはいかがでしょうか」という提案をしてきました。 「増やしたお金でご自身の趣味に使うお金や、お子さんやお孫さんをいろんなところに連れて行ってあげてもいいですよね」。確かに、息子夫婦とはまだ旅行に言ったこともないし、特に今も旅行に行くお金がないわけではないが、◯◯銀行にはずっとお世話になっているし、せっかく声かけてもらったので、少し運用して増えたお金は旅行資金に充てようと考えました。 ただ、運用経験の少ないAさんは株式投資は「損をしたら怖い」という気持ちがあったので、なるべく損をしないものがいいと思っていました。 すると銀行の担当者から「それでしたら債券がおすすめです。債券は満期になれば元本が返ってきます。保有中は利金が受け取れるので、旅行など好きに使えます。株よりも値動きが小さいので、Aさんでも安心して投資できますよ。銀行では国債以外の債券を取り扱っていないので系列の証券会社の担当者をお繋ぎします」と案内を受けました。
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