ざくろはどうやって食べるのが正解?おすすめの食べ方と健康へのメリット|管理栄養士が解説
ざくろは、イランやトルコなど中近東地域を原産とする果物です。ビタミン、ミネラルのほか、女性ホルモンのバランスを整える成分も豊富に含まれており、古くから「女性の果実」と呼ばれています。本記事では、そんな「ざくろ」のおすすめの食べ方や健康へのメリットを紹介します。 〈写真〉ざくろはどうやって食べるのが正解?おすすめの食べ方と健康へのメリット ■ざくろの食べ方 皮の固いざくろは、丸ごと食べることはできません。皮をむいて、中の赤い粒が食べられる部分です。 まず、先端の尖っている部分を切り落とします。すると、中は5~6房に分かれているので、房の境界に沿って包丁で切り込みを入れます。包丁を中まで入れると、粒を傷つけてしまうため、皮の部分だけに切り込みを入れるのがポイントです。 次に、切り込みを入れた部分から手で割ると、中の赤い粒を取り出すことができます。 薄皮を取り除き、赤い粒をザルなどに入れて軽く水洗いすれば、食べられる状態になります。 ■ざくろのおすすめの食べ方 ざくろはそのまま食べられる果物ですが、強い酸味が苦手な場合は少し手を加えるとより美味しく、食べやすくなります。ここでは、簡単なざくろのおすすめレシピを紹介します。 ざくろシロップは長期保存が可能なので、常備しておくといつでもざくろを摂れてとても便利です。 ■■ざくろシロップ <材料> ●ざくろ 3個(正味750g) ●グラニュー糖 350g 【作り方】 ①ざくろの実を取り出し、軽く洗う ②ボウルにざくろを入れ、その上からグラニュー糖を入れて軽く混ぜ、瓶に詰める ③グラニュー糖が溶けてくると、シロップの完成(冷蔵保存で6ヶ月程保存可能) ④水やお湯、炭酸水などお好みの飲み物で割って飲む ■■ざくろゼリー <材料> ●ざくろ 1個 ●ゼラチン 2g ●グラニュー糖 大さじ½ ●水 30ml 【作り方】 ①ざくろは実を取り出す ②ざくろの半量をマッシャーなどで潰す ③鍋にゼラチンと水30mlを加え、弱火で溶かす ④②のざくろを加えて混ぜ合わせる ⑤残り半量のざくろを器に入れ、その上から④を加えて冷やし固めたら完成 ■ざくろの健康へのメリット ざくろには、様々な栄養素が豊富に含まれています。ここでは、それらの栄養素が私たちの体に与えてくれる健康へのメリットを紹介します。 ■■女性の美と健康に役立つ ざくろには、女性ホルモンと同じ働きをする「エストロン」が含まれています。女性ホルモンのバランスを整えたり、更年期障害による体の不調を緩和してくれます。さらに、シミやそばかすの原因となるメラニン色素の沈着を防ぐビタミンC、エラグ酸が豊富です。美白効果に加え、これらは美肌に欠かせないコラーゲンの合成も促すため、女性の美と健康に効果的な働きをしてくれます。 ■■免疫力の向上 ざくろに含まれるビタミンCには、体外から侵入した細菌やウイルスを撃退する白血球の働きを強める作用があります。それにより、免疫力を高め、風邪などの感染症を予防したり、回復を早める効果も期待できます。感染症にかかるとビタミンCの必要量が増加するため、 風邪をひいたときなどにざくろを摂るのもおすすめです。 ■■ストレス緩和 ビタミンCには、ストレスを緩和させる作用もあります。ストレスに対する抵抗力を高めたり、イライラを抑える効果があります。 このように、ざくろの健康効果は多岐にわたります。日常生活にざくろを取り入れ、健康維持に活用してみてください。 【参考文献】 わかさ生活|わかさの秘密 公益財団法人 長寿科学振興財団|健康長寿ネット 文部科学省|食品成分データベース ライター/古山有紀(管理栄養士)
古山有紀