「落ち込みやすい」「朝起きられない」は冬のせいだった!すぐできる対処法|美ST
理由もなく急に気分が落ち込んだり、無気力になったりしていませんか? それは「季節性うつ」という心の不調が影響しているかもしれません。今回は、季節性うつが秋冬の時期に起こりやすい理由や特徴、今日からできる対処法について解説します。
1.秋冬に起こりやすい「季節性うつ」って?
秋から冬にあらわれやすい季節性うつは、日照時間が関係しているといわれています。本来、人間は日光を浴びることによってセロトニンを生成しています。セロトニンは「幸せホルモン」などとも呼ばれ、精神を安定させる働きがあり、睡眠ホルモンのメラトニンの材料にもなる重要な神経伝達物質です。 しかし、冬は陽の当たる時間が短いため、セロトニン、メラトニンの生成が不十分になってしまいます。すると睡眠の質の低下や倦怠感、気力の落ち込みが目立つようになります。
2.一般的なうつとは違う、「季節性うつ」ならではの症状
一般的なうつは食欲が落ち、睡眠時間が短くなるなどの特徴がありますが、季節性うつは逆に「食欲が増す」「睡眠時間が長くなる」「朝起きられなくなる」という点が挙げられます。 「気分の落ち込み」「イライラ」「疲労感」などは、一般的なうつと季節性うつとで共通しています。
3.「季節性うつ」かも?と思ったら、試してほしい対処法
季節性うつは日照時間と深く関係しているので、生活習慣を見直すことで改善できる可能性があります。ここで紹介する対処法はどれも簡単に試せるものなので、ぜひ参考にしてください。 ①光を浴びる セロトニンを増やすには、高い照度の光が必要です。 自然光と人工光では照度が全く異なります。一般的なオフィス照明は1,000ルクスほどですが、晴れた日の日光は10万ルクスで、約100倍のもの明るさがあります。曇りや雨の日でも、オフィス照明と比べると屋外は5~10倍の明るさです。 たとえ室内でも、晴れた日に自然光を取り込めば2,500ルクスの照度が得られます。これは一般的な住宅照明の5倍以上の明るさになります。 起床とともに自然光を浴び、セロトニンの分泌を増やすことを意識して一日を始めましょう。 ②たんぱく質を摂る セロトニンやメラトニンの生成には、材料となるトリプトファンを食事で摂ることが大切です。トリプトファンは、食物中のたんぱく質に含まれています。 豆腐などの大豆製品や、鶏むね肉などの肉類、鮭などの魚類、チーズや牛乳などの乳製品、米などの穀類、アーモンドなどのナッツ類を積極的に摂取しましょう。 その他には、ビタミンB6、ナイアシン、マグネシウムもセロトニン生成に関わる栄養素です。これらの栄養素も、たんぱく質とともにバランス良く食事から摂りましょう。 ③有酸素運動をする 運動をすると、セロトニンの分泌が活性化されます。また、意欲・快楽に関係するドーパミンという脳内の神経伝達物質の分泌も活性化され、気分が良くなり、ストレスの解消になります。また、寝つきも良くなり、睡眠の質の向上が期待できます。 セロトニンやドーパミンを増やすのに、激しい運動をする必要はありません。ウォーキングやストレッチ、ヨガ、太極拳などの有酸素運動がおすすめです。