全国を目指す熾烈な戦いに挑む11チーム出揃う!関東地区は白熱の予選会がいよいよ開幕!<田中裕毅の”準硬ドットコム”第18回>
3月に開催された関東大会を皮切りに、関東地区でも2024年シーズンが始まり、あっという間に春季リーグが終了。6月からは、いよいよ全日本大学準硬式野球選手権大会(以下、全日大会)、清瀬杯全日本大学選抜準硬式大会(以下、清瀬杯)への出場をかけた予選会が始まる。 【一覧】出場校リストと組み合わせ 全国を目指すチームにとっては、大一番となる予選会を前に、出場校の顔ぶれを見ていきながら、注目ポイントを紹介したい。
ルーキーたちの活躍が目立った東京六大学、東都の代表チーム
東京六大学は、3月の関東大会で準優勝だった法政大とともに、早稲田大と明治大の2チームが、予選会に出場する。 法政大は3月の関東大会で準優勝という結果を残したことで出場するが、リーグ戦では4位に終わっている。東京六大学のレベルの高さが伺い知れるが、その法政大から早稲田大、明治大ともに勝ち点を奪っている。 優勝した早稲田大は全チームから勝ち点を奪って春季リーグを終えた。 早くから中心となった大澤龍登をはじめとした投手陣はもちろんだが、低反発になっても衰えない長打力が魅力的で「どんなに点差がついていても安心できない」と関係者が証言する強力打線を牽引するのが久保嶋 真也だ。チーム最多4本塁打、10打点をたたき出すなど久保嶋が主軸となり、優勝に貢献した。 対して2位でリーグ戦を終えた明治大は、投手陣を中心に守り勝ってきた。 特に光ったのはルーキー・伊藤 彩斗投手。23年の夏、土浦日大の甲子園ベスト4進出に貢献した逸材が、早々に勝ち頭として投手陣を支えた。4年生・田村 陽大投手らとともに、予選会でも自慢の投手力を発揮するか。
強豪ひしめく東都からは、日本大と帝京大の2校が出場する。 リーグ戦は中央大が制したものの、3月の関東大会で優勝したために、2位・日本大と3位・帝京大となっている。 2年連続全日大会の決勝進出を決めている日本大は、投手陣の好投で守り勝つ野球がリーグ戦で光った。 22年の全日大会で優勝投手になった3年生サブマリン・足立丈投手が活躍。4試合に先発登板するなど、チームトップとなる8試合の登板と中心選手として引っ張った。さらに新戦力として既に3試合に先発している赤岩綾太郎投手など、1年生の活躍が起爆剤となるかが、予選会でのポイントになりそう。 もちろん、投手陣を援護する野手陣・山本創也、半田陸人の4年生コンビに注目したいところである。 そして帝京大は、3月の関東大会でも3位に入った実力校。宮島英輔、渡邊惹々紀の両投手。さらに今季絶好調の飯泉康介らが牽引しており、攻守のバランスが取れている。 宮島は4試合、渡邊は6試合に先発登板と、2本柱としてリーグ戦で好投を見せてきた。特に渡邊は42回を投げて防御率1.93と安定感は光っている。一発勝負の予選会でも、同様の投球を見せられるか。 持ち味のバッティングを生かした攻撃的野球の中心となる飯泉は、リーグ戦に全試合出場で打率.289ながらも、OPS1.005という数字を記録。勢いに乗せたら止められないチームなだけに、飯泉が火を付けたいところだ。