花婿に冷水、家内安全願う 福島・いわき「水祝儀」
花婿に冷水を浴びせる奇祭「水祝儀」が8日、福島県いわき市平沼ノ内の愛宕神社で行われた。約400年続く市の無形民俗文化財で、清らかな水を浴びることで家内安全となり、地区の発展にもつながるとされる。この日は花婿3人が祝福を受けた。 この地区の出身で、20年11月に結婚した新潟県長岡市の特別支援学校教員大和田裕貴さん(32)=新潟市=ら3人。しめ縄で囲まれた砂の上に浴衣姿で立つと、地区の若者4人が井戸から冷水をくみ上げ、わざとこぼすなど時間をかけながら頭や腰などに3回浴びせた。 1歳5カ月の長男を抱いて見守った妻千明さん(29)は「家族を代表してよく頑張った」と夫をいたわった。